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普段の業務の中で「誰かに仕事を頼むのは難しい」「自分で仕事を進めたほうが精神的にラク」と感じたことはありませんか。
仕事の進め方については新入社員のときに教えられることが多いと思いますが、仕事の頼み方についてはあまり教わったことがないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、仕事を頼むときのコツについてご紹介します。
コツ①依頼内容を具体的にする
誰かに依頼を行うときは、具体性に意識を向けてみましょう。
重要なのは、どれくらい具体的に依頼すれば、自分のイメージ通りに動いてもらえるかということです。
例えば、「資料を10部印刷してほしい」と依頼をするときの伝え方について考えてみます。
- パターン1:明日の会議でこの資料を使いたいから10部印刷してほしい。
- パターン2:明日10時から本部長を交えた来年度の予算策定に向けた大事な会議がある。経理部出身の本部長はコスト管理に厳しいので、資料は白黒・両面・2in1印刷で印刷してほしい。明日は直接会議室に向かうから、今日中に資料を渡してほしい。
このように、最終的なゴールをイメージしながら、具体的にするポイントをおさえて依頼内容を伝えましょう。
「思った通りに相手に動いてもらえないことが多い」と感じる方は、相手のレベル感や立場に合わせて伝え方を工夫することをおすすめします。
コツ②相手が好むコミュニケーションスタイルを把握する
依頼相手によって「口頭で説明してほしい」「チャットやメールなどの文章で伝えてほしい」など、好むコミュニケーションスタイルは異なります。
どのように頼んだら仕事を進めやすいか、普段から相手に確認しておくとよいでしょう。
多くの場合は、文章で依頼するとメモとして残るので、相手との認識合わせや後々の確認の際に役立ちます。
口頭で依頼する場合も、チャットやメールなどで簡単なメモを送ることをおすすめします。
コツ③相手にフィードバックする
頼んでいた依頼が完了したら、相手にフィードバックするようにしましょう。
ここで重要なのは、必ずポジティブな内容を伝えた上で、次につながる改善点をフィードバックすることです。
仕事を頼む相手の知識やノウハウが蓄積されるように、「今回の仕事の進め方はどこがよかったのか?どこを改善したらよりよくなるか?」などを伝えましょう。
仕事を頼む立場としては、シンプルな依頼内容で意図を汲み取って動いてくれるメンバーが増えることで、仕事を頼むときの負荷が軽減されます。
こうした積み重ねによって、周囲の人やチームメンバーとの仕事が格段に進めやすくなるはずです。
まとめ
仕事を頼むときのコツをご紹介しましたが、これらは仕事を頼まれる側でも応用できるポイントです。
「抽象的な依頼をされて困っている」といった方はぜひ活用してみてください。
また、チームで仕事をする際やプロジェクトを進行する際に必要となる「周囲を巻き込む力」を高める方法について知りたい方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
著者情報
熊谷 翔大(グロービス経営大学院 大阪校責任者)
神戸大学発達科学部卒業。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。大手自動車メーカーにて、総務・人事部門にて、不動産管理や地域渉外、全社の労務管理に従事。また、全寮制の中高一貫校への出向も経験。その後、グロービスに入社。現在はグロービス経営大学院・大阪校の責任者として、学生募集や学生の履修相談・キャリア支援、クラス運営のオペレーション等、大阪校全体のマネジメントを担う。
2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大の際は、BCPプロジェクトのリーダーの一人として300を超えるクラスのオンライン化を推進。また、組織内のDXプロジェクトの責任者として、社内コミュニケーション改革に従事。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。