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結婚、出産、育児など、大きなライフステージの変化によって、今後のキャリアをどうすべきか悩む女性は多いのではないでしょうか。
仕事にやりがいを感じつつも、
「自分が満足するキャリアを歩み続けられるのか?」
「ライフステージが大きく変わっても、しっかり両立できるのか?」
「先行き不透明な時代、そもそも今の仕事は続けられるのか?」
そういった様々な思いを巡らせているかもしれません。
本記事では、女性がキャリアを考える際に、ぜひ押さえておいていただきたいポイントをご紹介します。
女性がキャリアに悩む理由
結婚と育児は、男性・女性関係なく訪れる変化です。
しかし、なぜこれほどまで女性ばかりが自分のキャリアプランに関して頭を悩ませているのでしょうか。
それは、日本社会の現状にあります。
日本は先進国の中でも、家事・育児の負担が女性に偏っている傾向にあります。
出産後にも仕事を続ける女性の割合は徐々に増えていますし、夫婦で共働きをするというイメージも徐々に一般的になっています。
しかし、実情を見ると、家事育児関連の時間は他先進国の平均5.6時間(うち育児2.07時間)に対し、日本は7.34時間(うち育児3.45時間)です。
家事全体の時間では1.3倍、育児の時間は1.67倍にもなります。
まだまだ私たちの頭の中には、「家事・育児は女性がするもの」という考えが無意識化にあります。
その結果、ライフステージの変化を重く受け止めるのは女性が多いようです。
【グラフ/データ参照元:令和2年版 少子化社会対策白書】
女性がキャリアを考えるうえで、押さえておくべき5つのこと
では、このような前提があるなかで、今を生きる女性はキャリアとどう向き合うべきでしょうか?
押さえておくべき5つのことをお伝えします。
ポイント①:まずは「自分のWant」と向き合う
キャリアを考えるうえで出発点となるのが、「自分のWant」と向き合うことです。
日々、仕事や家事に追われていると、生きる上で最も重要な自分自身の欲求や気持ちと向き合うことを、後回しにしてしまうことが多いかもしれません。
今のキャリアの延長線でなくても構わないので、「自分の理想のキャリアや働き方」について考えてみましょう。
無理に延長線上で考えようとすると、キャリアの選択肢を狭めてしまう可能性もあります。
理想の形は、人それぞれです。
「専門性を高めつつ、権限のあるポジションでバリバリと働きたい」という方もいれば、「柔軟な働き方が許される環境で穏やかに働きたい」という方もいらっしゃいます。
テレワークや副業、時短勤務、フリーランス、パラレルキャリア、ギグエコノミーなど、働き方や価値観も多様化していく中、個々人が自分らしい働き方を実現しやすい土壌も整いつつあります。
世間の声ではなく、自分自身の声にしっかりと向き合ってみましょう。
ポイント②:社内 or 社外でロールモデルを探す
理想のキャリアを見つけるためには、実際に活躍している、もしくは自分が理想とするロールモデルを探してみるというのも、1つの手です。
実際に話を聞いたり、相談することで、気づいていなかった「自分のWANT」を見つけることができるかもしれません。
さらに、「なぜ自分はそうしたキャリアに惹かれるんだろう?」と深堀してみることで、自分の働き方に関する価値観に気づくこともできます。
ポイント③:アクションプランを考える
理想とするキャリアが明確になったら、漠然とした夢で終わらせないためにも、アクションプランを考えていきましょう。
アクションプランは、「理想の姿」と「現状」とのギャップを埋めるためのプランです。
例えば、理想のキャリアが「専門性を高めつつ、権限のあるポジションでバリバリと働くこと」の場合、スキルアップしつつ実績を積み、社内の評価や信頼を得ていく必要があります。
そして同時に、先々のことを含め、懸念点やリスクを考えていきます。
「ライフイベントに大きな変化があっても実現できるか? 」「難しそうな場合の懸念点は、お金、スキル、経験、時間、周囲の支援、どれだろうか?」などといったことをあらかじめ考えておくことで、「今何をすべきか?」「将来に向けて何を準備しておくべきか?」「〇年後には、どこまで到達しておくべきか?」といったことがみえてきます。
ポイント④:実現可能性を把握する
例えば将来的に子供がほしい場合、現在の勤め先でどこまで柔軟に働き方を変えることができるのかを知っておくだけでも、今後の方向性がよりクリアになります。
現状は難しそう...という場合は、転職も選択肢に入ってくるでしょう。
そうすると、「どのような企業なら、柔軟な働き方ができるのか?」「その企業に転職するスキルや実績は、自分にあるのか?」といったことも、押さえておかなければなりません。
もしスキルや実績不足がネックになるようであれば、それらを克服するための努力をすることが、今後取り組むべきアクションとなります。
ポイント⑤:パートナーに自分の理想のキャリアを伝える
結婚後、家庭内マネジメントはパートナーと2人で協力するものです。
自分がどんな風にキャリアを歩んでいきたいのかをパートナーにきちんと伝えましょう。
例えば、「子供ができてもバリバリと働きたい」「今後キャリアアップのためにビジネススクールに通うことも視野に入れてる」など、事前にパートナーに意志を伝え、認識のすり合わせをしておくことで、協力体制も築きやすくなります。
ただし、パートナーの意向もあると思うので、全てが自分の望み通りになるとは限りません。
「パートナーにもパートナーの人生がある」ことを念頭に、互いに補完し合い、それぞれが満足のいく人生を歩むためのベースを構築していきましょう。
育児でキャリアが途切れることが不安な方には、オンラインMBAがおすすめ
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まとめ
キャリア形成に悩む女性が、一歩前に踏み出すヒントをご紹介しました。
まずは理想とするキャリアを認識するところから始めてみましょう。
初めからキャリア形成の可能性を狭めてしまう必要はありません。
自分の理想的なキャリアを具体化し、周りの力を借りる術を把握することができたら、徐々に実現可能性を高めることができるはずです。
著者情報
鈴木 麻希(グロービス経営大学院 東京校 スタッフ)
早稲田大学文学部フランス語フランス文学コース卒業。グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA)修了。EC事業を行うベンチャー企業にて自社商品の輸出業務、オンライン・オフラインのマーケティング全般を担当。その後、グロービスに入社。グロービス経営大学院の学生募集企画にて、受講生の個別相談やセミナー等の運営、営業施策の立案などを行う。また、グロービス経営大学院のVoicy「ちょっと差がつくビジネスサプリ」のパーソナリティを務める。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。