グローバル教育と未来

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本部 剛 株式会社プライメッジ 代表取締役
グロービス経営大学院 大阪校 2010期
大学卒業後、パリへの留学を経てデザイナーに、その後2011年に独立。独立後はwebサービスの立ち上げ等を行う。2016年より教育業界に重心を移し、インターナショナル・アフタースクール「ハウマイツスクール」を設立。2019年現在、現在大阪市内で3校を運営。7歳と4歳の子どもをバイリンガルで育てている。

「教育事業運営者」と「保護者」の両方の立場から見える 日本教育の課題

私は小学生に高度なバイリンガル教育を提供する「ハウマイツ・スクール」を2016年から運営しています。開校当時は9名の児童からスタートしましたが、2019年現在、3教室展開、100名以上の児童が在籍しています。教育事業を運営しながら、私自身も小学生と幼稚園の二人の子どもをバイリンガルに育てている保護者という立場でもあります。


 この両方の立場から、現状の知識重視・受験重視・国内重視の日本の教育制度に危機感を抱いています。具体的には、我々の子どもたちが大人になった時に、欧米先進国や新興のアジア諸国の人材と対等に渡り合えなくなってしまうという危機感です。この危機感をもとに、同じような課題意識を持つグロービスの仲間と語り合いたいと考え、今回「グローバル教育と未来」というテーマを設定しました。

多様な教育関係者とのネットワークを糧に

セッションの前半は「今の日本の教育に足りないもの」というテーマ、後半は「その課題解決のために必要なこと」というテーマを設けディスカッションを行いました。


当日集まったのは、大学や語学学校の関係者、EdTechサービス提供者、保護者として子どもの留学を検討している方々など、グロービスの中でも、今の日本教育制度に強い課題意識を持っている方々です。参加者の教育制度に関する知識のレベルが揃っていたため、私が一方的に何かをお伝えするのではなく、それぞれが持っている情報や経験を相互に共有することを重視しました。


具体的には、日本の大学生のキャリア構築に対するモチベーションの低さや、多様性・異文化の中での教育を受ける機会の少なさ、また最近話題になっている国際的な視野を持つための教育プログラム「国際バカロレア」についてなど、さまざまな論点について議論しました。


セッションが終わった後も、参加者の皆さんがずっと話し続けていたことが印象的で、私はもちろん、参加者の皆さんにとっても有意義な時間になったことを嬉しく思っています。


今の日本は、新興アジア諸国と比較して先進国が投資したくなる事業が少なく、優秀な人材の給与水準が低いという問題を抱えています。この原因のひとつが、魅力的な事業を作れる人材を輩出するという理想と、今の日本の教育制度のギャップだと考えています。今後、日本の教育制度を世界で通用する人材を輩出できるものに変えるには、現状の延長線にはない思い切った打ち手が必要になると思いますので、引き続きグロービスの多様な仲間との議論を続け、具体的な行動につなげたいと考えています。

本部 剛株式会社プライメッジ 代表取締役
グロービス経営大学院 大阪校 2010期
大学卒業後、パリへの留学を経てデザイナーに、その後2011年に独立。独立後はwebサービスの立ち上げ等を行う。2016年より教育業界に重心を移し、インターナショナル・アフタースクール「ハウマイツスクール」を設立。2019年現在、現在大阪市内で3校を運営。7歳と4歳の子どもをバイリンガルで育てている。