第8部 全体会
リーダーに必要なAIの知識と活用法

  1. HOME
  2. プログラム
  3. 第8部 全体会 リーダーに必要なAIの知識と活用法

本年のあすか会議の最後を飾る、第8部全大会のテーマは「リーダーに必要なAIの知識と活用法」

加速化するデータ×AIの世界競争が、私たちの生活を大きく変化させている今日。ビックデータの蓄積やAIの技術進化などデータとAIの利活用が進む現在のフェーズから、今後あらゆるものがデータ化・スマート化するフェーズⅡ、そして各領域が複合的につながり合いインテリジェンスネット化するフェーズⅢへの進化・発展はもはや確実なものであるとされています。これからのAI社会を生きる上でリーダーが備えるべき知識や見識についてセッションがスタート。


スピーカーは、慶應義塾大学環境情報学部教授、ヤフー株式会社CSOであり、内閣府人間中心のAI社会原則検討会議の構成員として政府のAI戦略策定にも参画する安宅和人氏。「あすか会議」への参加は本年で4年連続となる常連。


モデレーターは、日本初の私立・国立大学のクロスアポイントメントとなる東京大学公共政策大学院教授、慶應義塾大学政策メディア研究科兼総合政策学部教授の鈴木實氏です。


リーダーに必要な、備えるべき知識としてはいくつか具体的な提言がありました。まず、経営判断をするために「統計的にジャッジできること」、そして出るべきアイデアを出すためには「サイエンスと情報科学の基礎素養」が必要、そして理系でも文系でも、経営者として技術者と話をするために技術的な話を読んで聞けるというレベルの基礎知識はマストであるという今回のセッションの核となるような発言が、セッション前半から多数ありました。


また、ビジネスで使われている概念はサイエンスから持ってきたものが多いため、概念を理解するということもビジネスを担っていくには非常に大事。そうした素養を踏まえ、リーダーとして一番できなくてはいけないこと、それは「ドメイン的なインサイト、どういう素敵な未来をどういうテクノロジーを使って実現するかということをシャープに言えること」であるという持論を語った安宅氏。AIは何であるかという本質を理解し、Aiを活用したビジネスを行うために改めて大学1年生までの数学の重要性についても言及しました。


1時間という限られた時間の中では納まりきらない程の有益な知識と情報が飛び交う、質ボリュームともに聞き応えのある希少なセッションで、来場者も一言も聞き逃すまいと一心に耳を傾ける姿が印象的でした。