IE
仲間が集ってくるたびに、世の中が照らされていく。
希望は、いつも、誰かの志から生まれるんだ。
創造と変革のMBA
さぁ、未来の話をしよう。
グロービス経営大学院
グロービスに集う人たちが、
ここで得たもの、気付いたこと、
これからについて語り合うブランドサイト
View More
Action

卒業しても、一生涯、支え合える。挑戦する心でつながっている。

「互援ネット」座談会

「互援ネット」とは、2008年にスタートしたグロービス経営大学院の卒業生による相互支援ネットワーク。参加を希望する卒業生が7〜8人程度のチームになり、お互いがお互いのメンターとなって、3ヶ月ごとにミーティングを行いながら、ビジネスや人生の課題・展望を共有しています。参加することでどんなメリットがあるのか。それぞれ別々のチームから4人の卒業生を招き、お話を聞きました。
  • 2020年卒業
    日下 裕輔さん(写真左)
    外資系自動車関連勤務
  • 2017年卒業
    尾澤 恭子さん(写真中央左)
    Koala Sleep Japan株式会社 マーケティングディレクター
  • 2021年卒業
    山口 久美子さん(写真中央右)
    株式会社ポニーキャニオン 経営本部 経営企画部 経営企画グループ 
    プロデューサー
  • 2014年卒業
    鈴木 祐介さん(写真右)
    株式会社パラドックス 執行役員 ブランディングディレクター

気が付けば、私のチームは
もう9年目です。(鈴木)

  • ーーまず「互援ネット」の活動内容の紹介をお願いします。
    鈴木 「互援ネット」はチームになった7〜8人の卒業生が3ヶ月に1回集まって、毎回、メンバーの悩みや課題を聞いて、それについて話すというのが基本の内容です。仕事のことだけでなく、プライベートや家族についても話せる場です。生涯ずっと続けるということになっていて、私のチームはもう9年目です。でも、ただ友だちのように話すのではなくて、対話の仕方があるんですよね。
    山口 そうですね。「互援ネット憲章」といって、傾聴することや、相手を否定しないこと、発言するときは相手の立場になって行うこととか。
    日下 質問をするときは、どういう意図で聞いているということまで言ってあげましょう、とか。
    尾澤 提案はしない、とかもありますね。
    山口 大事なことですよね。悩みや課題を話したメンバーに、あなたはこうしたほうがいいと主語を“YOU”にせずに、私はこうだよ、と主語を“I”にして話すというのは、すごく自分も気を付けています。
    鈴木 あと、司会進行をひとりが担当して、進行表に沿って話を進めていくんですよね。もし、ルールを逸脱するような発言があったときは、それを指摘する担当も決めて、対話を進める。もうひとつ、大事なのが内密性ですね。ここで話したことは決してほかの人に話さないし、書いたものも処分することになっていますよね。
    日下 それがあることで、正直にさらけ出せる雰囲気ができますね。
    鈴木 それから遅刻はしない、というのもありますね。
    山口 うちのチームは、遅刻1分100円の罰金です(笑)。あとでみんなで飲み会に使うことにしています。まだ実際にそうなったのを見たことはないですが。
    鈴木 だらだらしてしまうとチームの継続が難しくなってしまうので、やることはきちんとやろうという意味で、時間管理は厳しくしていますよね。それから、遅刻したときのペナルティは、チームそれぞれ。こうした制度を利用することで、遅刻した人が遠慮してしまうことや、遅刻された側がモヤモヤし続けるのを防いで、みんなで気持ちを切り替えられる工夫をしています。
    日下 きちんとみんなでコミットしよう、という意味合いが大きいですね。
    鈴木 年4回のうちの1回は、1泊2日の合宿形式にすることになっていて、「リトリート」と呼んでいます。そのときはいつもの相談だけでなく、夜ご飯も一緒に食べますよね。
    山口 この前、私たちは箱根の一軒家をairbnbで借りてやったんですが、すごく楽しかったです。食材を買ってきて自分たちでお料理を作る共同作業もできて、さらに距離が縮まった気がしました。シャワーのお湯が出ないトラブルもあったりしましたが、みんなでそれに対処したこともいい思い出です。結束感が生まれました。
    尾澤 「リトリート」の夜は、授業後にやっていた懇親会のような雰囲気になりますよね。ちなみに、うちのチームは今年、天候が悪く延期になったのですが、葉山でクルーズをする予定を立てていました。

コミュニケーションの仕組みがとてもよくできている。2年ほど参加してみて思いました。(日下)

  • ーー「互援ネット」は皆さんにとって、どのような場でしょうか。
    山口 やり方が決まっていて、最初はそれに沿って進めることが窮屈に感じたりもしました。でも1年やってきて、そのやり方でよかったと思っています。仕組みがあるおかげで、程よい緊張感があって、お互いを100%尊敬する健全な関係が築けていると思います。
    日下 コミュニケーションの仕組みがとてもよくできているなあと、私も2年経って思いました。3ヶ月に1回集まるという距離感もちょうどいい気がしますね。半年では長いし、月1回では頻繁すぎる。
    山口 そうですね。距離感がすごくいい。大切な人たちだけど、友だちとはまた違う大切さがあって、友だちを超えるかもしれないと思えることを話していると感じます。友だちには自分の意見をぶつけてしまったりすることがあると思いますが、そういう可能性を「互援ネット」は排除しているので、ある意味、純粋なコミュニケーションができている。それはすごい価値だと思うんです。
    尾澤 私自身は、あまりにも忙しくて追い詰められていたときに話を聞いてもらったことで、すごくいい方向にいろんなことが動き出した経験をしました。そういう意味ではセーフティネットというか、唯一、弱音も吐ける、頼れる最後の砦のような場とも言えると思います。アナザーファミリーとでもいうような関係だね、と私たちのチームでは話しています。
    山口 心理的安全性が100%確保された状態で話せる貴重な場なのかもしれないですね。私の場合、自分が悩んでいるときは、自分のこだわりに囚われてネガティブになってしまっていたりします。それを話して、みんなが「私はね」「僕はね」って言ってくれるのを聞くうちに、あ、そういう視点の持ち方もあるんだなあと、自分の思い込みに自然と気付ける。自分をニュートラルな場所に戻してくれる存在だなと思っています。
    鈴木 やっぱり日々、忙しく生きているので、立ち止まって考える時間というのが、人生には必要なんですよね。
    日下 私は面倒くさがりやなので、「互援ネット」がなかったら、3ヶ月に一度も考えることなんてしていないと思います。過去の3ヶ月を意味付けるだけでなく、そこから何を学んで次の3ヶ月をどうするかといったことを言葉にしてほかの人に話すという場は、自分にとってすごくよいことだと感じています。これからのことをみんなと話しながら、未来の自分にコミットする場なのかなと思っています。
    山口 すごく共感します。頭の中でまとまっていないからまだアウトプットできないような状態のことでも、「互援ネット」なら話ができる。
    日下 言葉にしてみることで、ほかのメンバーからいろいろなプラスの意見ももらえるので、すごくいいかたちで、次の3ヶ月が回るんです。
    尾澤 内密性のルールがあるので、毎回自分の話したことだけをメモするのですが、3ヶ月に一度、自分についての成長記録が増えていくんですよね。すると1年経ったときに、自分の成長度合いだったり。同じことを書いていて変わっていないところがあると気付いたり。自分を定点観測できるところもいいですよね。

みんなのGIVEが
回り続けて止まらない。

  • ーー「互援ネット」は在学時に親しかった人と一緒になるとは限らず、無作為にチームが組まれて、初対面の人と一緒になることもあります。それでも、関係性を深められているのは、どうしてなのでしょうか?
    山口 挑戦し続けるという共通点が、グロービスで学んだ人にはあるからだと思います。自分自身をより高めようと挑み続ける人、周りの人と協力しながら社会をよくしようと挑む人、取り組み方はさまざまですが、挑戦し続けるところが共通。だから「互援ネット」では、挑戦している人たちの成功談や失敗談をたくさん聞けて、それが自分のためにもなる。
    鈴木 確かにそうですよね。
    山口 自分がうまくいかずにめげそうになっているときは、ほかの人たちの話を聞いて、みんなもつまずきながらも挑んでいるんだなあ、自分もこんなところでめげていられないと思える。エネルギーをチャージしてまた明日から頑張ろうと思える場だと思っています。
    鈴木 何かしらみんな頑張って生きているので、お互いの話を聞きながら、「頑張れ」と思ったり「自分も頑張るぞ」と思ったり。ネガティブな空気もなく、かといって暑苦しい熱血な感じでもなく、伴走し合っている。
    尾澤 グロービス以外の方だったら、そんなに頑張らなくてもと引き留める力も働くかもしれませんが、グロービスの仲間は伴走しながら、背中を押してくれますよね。
    鈴木 やっぱり同じグロービスの卒業生であることが影響しているんでしょうね。同じ文化の中で学ぶうちに、言葉にできない阿吽の呼吸がある。例えば今日も、この4人は初めて会って話をしているわけですが、変な緊張感もまったくなく、会話ができる。これってグロービスの卒業生が持っている独特の文化ですよね。
    山口 あと、グロービスにはGIVEするという文化もあるんじゃないでしょうか。TAKEのあることしかやらない、ではなく、とにかくみんなが自ずとGIVEしてくれるから、GIVEが回り続けて止まらない。これってすごくノンストレスですね。
    日下 全力で学ぶだけじゃなく、グロービスでの出会いや仲間たちとの交流も大事にしようという想いのある人が多いんでしょうね。通学していたころも、頭が疲れていても授業が終わってから飲みに行って語り合っていました。
    尾澤 みんな年齢も職業もバラバラな社会人ですが、気持ちは学生時代に戻ったような感覚でしたよね。グロービスは勉強会もたくさんやるので授業以外で会うことも多かったし、運動会をやったり卒業式の後の謝恩会で踊る人たちがいたり。年中、文化祭のようなノリもありましたね。
    鈴木 そうやって大学院生活を楽しむだけじゃなくて、自分がこれから成し遂げたいことを、お互いにしっかり話し合ってもいましたね。それぞれの志をお互いを理解しているから、自然と、挑戦を応援し合う雰囲気になるのかな。
    山口 根本的な価値観が共有できているのは大きいでしょうね。「互援ネット」で、より一層、お互いを応援し合うマインドが高まっている気がします。

グロービスは、栄養源。
これからも世の中に
希望を与えていく場所に。
(尾澤)

  • 尾澤 今日、「互援ネット」を9年続けている鈴木さんのお話を聞いて、より先の未来に目が向きました。9年経ったら、自分たちがどう成長しているんだろう、ととても楽しみになりました。
    鈴木 長くやっていると、歩もうとしているキャリア、家族の在り方まで、お互いをけっこう知っていて、お互いの人生の幸せを願い合うような視点になっていくんです。「互援ネット」は、そんな関係に恵まれている幸せを3ヶ月に1回、感じられる場とも言える。話す内容も、目の前の困っている課題について話し合うだけじゃなく、どんどん未来のことを話すようになっている気がします。もっと自分の会社の同僚や友人たちにできることはないかとか、家族にもっとできることはないかとか、未来を語り合って、挑戦を支え合う土台になっていってると思います。
    日下 今日、皆さんとお話して、一軒家を借りて「リトリート」をやったり、クルーズのようなアクティビティを企画するのもいいなあと思ったり、自分のチームの運営に活かせる気付きがたくさんありました。「互援ネット」はそれぞれ話している内容についてはクローズな場であるわけですが、運営方法のアイデアを共有できたり、もし何か運営に課題があるチームがあれば改善を手助けできるような体制ができるといいのかなと思いました。
  • ーーグロービス経営大学院の未来については、どんなことを期待されていますか。
    日下 自分が進むべき道を、自分で決断して、納得して進んでいける人たちが集まる場であり続けてほしいですね。そして周りにいい影響を与える人たちが集まっているコミュニティであってほしい。あの人がいてよかった、それが偶然グロービスの人だった、卒業生だった、みたいなことが連鎖していくといいなと思っています。
    尾澤 私にとってグロービスって何だろうと考えると、「栄養源」という言葉が思い浮かびます。ビジネススキルを得るだけでなく、グロービスにいる人たちからたくさん栄養をいただいて、やりたいと思っていたことに挑むエネルギーをもらえる場所。進むべき道を迷っていた人も、「自分はこれだ」と気付いてチャレンジしに出掛けていく。そうやって挑戦した人が、世の中に栄養を振り撒いていく。グロービスは、世の中に希望を与える人がたくさん生まれる場であり続けてほしいと思います。母校のそういうところに、私は誇らしさを感じているので。
    山口 グロービスは挑戦し続ける人のホームかな。もし、同じ方向を見て挑戦している人がいたら、一緒にやろうよ、と声を掛けて仲間がつながっていく、そんな場所です。今、私は副業で女性ベンチャー成長促進事業にグロービス出身の方たちと取り組んでいるのですが、すごく進めやすいですし、刺激をもらっています。
    鈴木 今はひとつの会社だけで何かをやる時代ではないので、横でつながってお互いのやりたいことを日本中、世界中でやっていったらいいんじゃないかなと思っています。近い将来、卒業生も1万人を超えると思うのですが、グロービスの卒業生だというだけですぐに打ち解けられるし、駆け引きの必要なく、いつでもフラットに話せる。やりたいことがあれば助けてくれる人や、その分野の専門家がどこかに必ずいる。このすごいコミュニティをみんながフルに活用すれば、世界中のあちこちで面白いことがたくさん起こるんじゃないかと思っています。

other stories|関連記事

関連記事