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昔から日本には、「仕事は自分で見つけてくるもの」という考え方を持つ企業が多いように思います。
本記事では、特に若手ビジネスパーソンに多い、「どうやって仕事を見つければいいのか分からない」という悩みの解消法として、3つのポイントをお伝えします。
ポイント①:仕事のできる先輩を真似る
第1段階としておすすめなのが、「この先輩は仕事ができるな」と思う先輩を見つけて、その人をよく観察し真似ることです。
「学ぶ」という言葉は、元々「まねぶ」が語源です。
「真似る」ことが、「学ぶ」の最初のステップなので、どんどん真似してみてください。
昔は「とにかく若い人は先輩社員にくっついて仕事のやり方を学べ」といった風潮があり、自然と「真似る」ことがしやすい環境でした。
しかし、最近では効率化を重視して、一定のトレーニングを終えたらすぐに1人で行動させる企業が増えました。
その風潮が、今回のような悩みにも繋がっているようにも感じます。
だからこそ自主的に、どうやったらそのよく仕事ができる先輩の技を盗めるのか、学べるのかということに取り組んでみてください。
ポイント②:常に疑問を持つ
次に、「常に疑問を持つ」ことを意識的にしてみましょう。
例えば、仕事のやり方が決まっているとすると、「なぜこういうやり方をするのだろう」と考えてみてください。
もし、そのやり方に改善の余地があることに気付けたなら、その改善策を「自分で見つけた仕事」にすることができます。
何かに気が付かない人というのは、思考停止状態で、仕事ではなく作業になっています。
仕事を作る上では、「なぜこういうやり方をしないといけないのだろう」「こうやったらもっと良い状態になるのではないか」と常に疑問を持つことが非常に大事です。
改善策をいきなり考えるのは難しいと感じる方は、「もっと手間が省けないか」など効率性や生産性を1つの軸においてみてください。
そう考えることで、新しいやり方や作業が生まれ、それこそが「自分で新しい仕事を作る」ということに段々と繋がっていきます。
ポイント③:仕事の前工程と後工程を考える
3つ目のヒントは、自分がやっている仕事の「1つ前と後の工程について考えてみる」です。
例えば、ある製品を製造する仕事をしていたとすると、その前工程は製品の企画、後工程は製品の販売になります。
前後の工程を意識すると、製造の仕事を効率化するために企画の段階から何かできないかとか、どういう製品の状態で販売スタッフに渡してあげると販売しやすいかなど、様々な発想が生まれてきます。
自分がやっている仕事の1つ隣のことを意識してみると、絶対にそこには繋ぎ目が見えてきます。
その繋ぎ目に、普通の人は気が付かない何か新しい発見や改善点が横たわっています。
まとめ
自分で仕事を見つけるためのヒントとして、3つご紹介しました。
まずは1つでも実践して、その変化を実感してみてくださいね。
著者情報
田久保善彦(グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長)
慶應義塾大学理工学部卒業、修士(工学)、博士(学術)、スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所にて、エネルギー産業・中央省庁・自治体などを中心に、調査、研究、コンサルティング業務に従事。現在グロービス経営大学院にてマネジメント業務・研究等を行なう傍ら、リーダーシップ開発系・思考科目の教鞭を執る。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』、共著に『キャリアをつくる技術と戦略』、27歳からのMBAシリーズ『ビジネス基礎力10』『ビジネス勉強力』『リーダー基礎力10』等がある。
※本記事の肩書きはすべて取材時のものです。