津田 恵さん 津田 恵さん

書籍を読むだけでは
「肚に落ちる」感覚を
得られなかった。

  • 大阪ガス株式会社
  • IR部長

津田 恵さんMegumu Tsuda

PROFILE

京都大学教育学部を卒業後、大阪ガスに入社。一貫して海外事業に携わる中で、海外からの液化天然ガス輸入交渉では、日本の買主交渉団を代表して海外メジャーや国営石油会社との交渉を行った。2006-2007年、ハーバード大学ケネディースクールフェローとして産ガス国によるカルテル組成の可能性について研究。2013年4月よりIR部長として、機関投資家、海外投資家等に自社の経営戦略を伝える投資家広報に従事している。


※こちらの記事は、在学時のインタビューとなります

書籍を読むだけでは「肚に落ちる」感覚を得られなかった。

MBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?

社内で長く担当していた海外事業部門から、突然IRに異動したことがそのきっかけになりました。IRは会社の顔として、投資家・アナリストに代表される資本市場に対し、自社の経営戦略や経営指標、財務戦略などを説明するのが仕事です。特に、会計・財務の知識がなければアナリストとの面談も覚束ないため、配属当初は関係本を取捨選択して読んだりしていたのですが、どうしても「肚に落ちる」感覚が得られず、実務に活かせる知識を得たいと軽い気持ちで単科生としてグロービスの門を叩きました。

その当時は、ノウハウだけを習得できればよいと思っており、MBA取得までは考えていませんでした。ところが、アカウンティング、ファイナンスといった「カネ系科目」を受講する中で、自分で課題に向かって考え、手を動かし、クラスで議論するプロセスを経て初めて、学んでいることが「肚に落ちる」感覚を得ることができ、「これは独学とは全く違う学びがあるぞ」と感じ始めました。

また、ケース(企業事例)を使って取り組む経営者目線での課題解決には、総合的な判断が求められます。そのため、カネ系科目だけでなくマーケティング、経営戦略を学んでみたのですが、「ヒト」に関する知識がさらに必要であることに気づき、リーダーシップについても学びたくなる……といった具合に、学べば学ぶほど次のステップに進みたくなり、経営に携わるための総合力を磨くためにもMBAを取得すべきではないか、と思い始めたのです。

すでにグロービスに通っていた友人から素晴らしいと聞いていた。

なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?

すでにグロービスに通っていた友人から、グロービスは授業の内容も教員陣も共に学ぶ仲間も素晴らしいと聞かされていました。特に、実務経験豊かな教員の方々から、経営に関する机上の空論でない最新かつリアルな学びが得られることが最大の魅力でした。というのも、自社を含む日本のエネルギー業界は今、これまで考えられなかったような大きな変化の只中にあり、一日でも早く自社の海図なき航海に資する実践的な能力をつけたいと考えていたためです。

出張も多い現状を考えると、通いやすい新大阪駅直結という立地にあること、仕事などで都合が合わない場合でも、東京をはじめとする他4ヶ所のキャンパスで授業を振替受講できることも大きな魅力でした(さらにオンラインにまで選択肢が広がるとは入学当時に想定していませんでしたが…)。

津田 恵さん

ノーリスクで経営の意思決定のリハーサルができること。

グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?

単科生として在籍していた時期を加えればこれまで2年近く、グロービスで学んでいることになりますが、今では当初に想像していた以上の魅力を感じています。

何よりもまず、「ノーリスクで経営の意思決定のリハーサルができる」ことです。自分がこれまで仕事で積み重ねてきた経験と新しい学びを組み合わせ、自分が経営者であればどうするかを考え抜き、クラスでアウトプットし、修正すべき点をクラスのメンバーや教員から学んでいく過程はまさに、ノーリスクで意思決定のリハーサルをやっているようなもの。この経験を重ねることで、本番の仕事においても、思い切った変革や新しい提案をより自信を持って行えるようになると感じています。

そして、もう1つの魅力は、「とことん自分に向き合える」こと。社歴を重ねると、自分の良いところや悪いところを正面切って言われることが減ってきます。そんな中、グロービスでは、授業でも授業後の懇親会でも、自分を客観視し、とことん向き合うことが求められます。自分の価値観やリーダーシップについて、多くの気づきを得て、さらによい方向に変えていくことができます。

最後に「会社を離れた繋がりを持てる」ことも大きな魅力です。それまでは、同じ会社の人と過ごす時間が長くなりがちでした。しかし、新しい科目を受講するたびに職種も立場も違う皆さんとの新しい出会いがあり、視野が大きく広がるとともに、何かあれば必ず互いに相談に乗り、真摯にアドバイスし合う――そんな心強い味方がたくさん増えたことは、私の人生にとっての宝だと思っています。

2年から5年かけて学ぶ中で、ライフイベントが何もない人の方が珍しい。

出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?

懸念点は、大きく2つありました。まずは仕事について。週末にも出張やゴルフコンペなど、仕事に絡む予定が多く、勉強にどこまで時間が割けるのか不安でした。ポジションから考えて「今さらMBAなのか」「仕事に全力投球すべきではないのか」と自問自答もしましたが、「まず自分が変わることで、トータルでは本業にもプラスになる」と信じ、決断しました。上司やチームのスタッフからも「勉強できるのは今しかないから」と温かい理解・サポートをいただいており、とてもありがたく思っています。自分自身、メンバーへの必要な権限委譲も行いながら、効率よく業務を進めることを日ごろから心がけています。

また、親族が介護の必要な状態にあること、介護の主戦力だった母が大病を患い、同様に介護が必要な状態になったことにも悩みました。これについては、グロービスの先輩から「2年から5年かけて学ぶ中で、ライフイベントが何もない人の方が珍しい」と言っていただいたことで腹を括りました。両親にも迷惑をかけていますが、理解して応援してくれています。大学院での勉強は、年齢が上がってからは体力的にも精神的にもしんどい部分がありますが、社会人経験が豊富な分学びが深まるという面もあり、自分の決断を後悔はしていません。

津田 恵さん

「今の自分なら何とかできる」という自己効力感を常に持てるように。

入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?

「現状把握力」「状況対応力」が向上したと実感しています。仕事上で起こるさまざまな出来事について、常に冷静な分析ができるようになり、不安を感じることが減りました。

これは単に知識が増えたからというだけでなく、実際に起こっている事象を分解し、深く理解し、再構築する――「考える力」が学びを通じて身についたことが大きく影響していると思います。あらゆる事象を一定のパターンで把握できるようになった結果、「今の自分なら何とかできる」という自己効力感を常に持てるようになり、何が起こっても自信を持って対応できるようになりました。

また、スタッフに対する向き合い方が大きく変化しました。それまで、「リーダーとはこうあるべき」というイメージを持ち、見よう見まねでチームを率いていたのですが、学びを通じて自分と相手をより俯瞰的に見ることができるようになり、自分に適したリーダーシップを強く意識して行動するようになりました。メンバーの中には「変わりましたね」と言ってくれる人もいて、とても嬉しく思っています。

変化の激しいこの時代だからこそ、必ずや大きなプラスになる。

グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

今の仕事やプライベートと学業を両立できるのか、今がベストなタイミングなのか等々、さまざまな悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。確かに、毎週いくつものケースを読み、経営者の立場で考え、自分の考えをまとめてから授業に臨み、クラスで議論をぶつけあい、クラスの後に学びを振り返り、自分の業務にどう活かせるか引き寄せて考える――というサイクルを働きながら続けていくのにはそれなりのエネルギーが必要ですし、周囲の理解は欠かせません。

しかし、そのプロセスを回すことで得られる、「何があっても自分なら何とかできる」という自信は、ハイパーチェンジエイジと言われる変化の激しいこの時代だからこそ、皆さんにとって必ずや大きなプラスになると思います。グロービスでの学びをきっかけに、転職や起業考えている方も多くおられますが、私のように会社の変革を中から支えたいという仲間もたくさんおり、それに適したプログラムも多く用意されています。

独学では得られないものがここにはあると思いますので、経営書を読んでもしっくりこない、肚に落ちない、という方にはぜひ一度、グロービスの体験クラスを覗いていただければと思います。どこかの授業で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

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