オンラインMBA
カリキュラム
仕組みでヒトを動かす:「人材マネジメント」という概念
こんにちは。グロービスで「人材マネジメント」という科目を担当する君島です。
前回は育児や介護中の方がオンラインMBAを学ぶ意義についてお伝えしましたが、今回は私が担当している「人材マネジメント」という科目について説明したいと思います。
さて、突然ですが、どうして皆さんは、スキルアップしたいと思うのでしょう?
それは、皆さん個々人に成長願望があるから、だけではありません。おそらく組織や周囲の人々が皆さんに成長を求めているから、という側面もあるのではないでしょうか。
皆さんの組織では、どんな人が高く評価されますか?
自ら新しいことを学ぼうとする人、リーダーとして周囲を率いていける人、広い視野を持って方向性を打ち出せる人・・・。このような「評価される人材」になるためにスキルアップを目指している、という一面もあるはずです。
組織は、私たちを動機づけ、努力させるために、評価や報酬などの人事制度を使って、組織が求める人材になるよう、私たちに働き掛けています。
評価、報酬、組織構造、組織文化など、「仕組み」の力を使えば、多くの人を動かすことができるのです。
こうした「仕組み」でヒトを動かすことを学ぶ科目が、「人材マネジメント」です。
「人事制度」というと、自分に関係ない、人事部門かトップの考えることと思われがちですが、「人材マネジメント」の概念は、私たち皆の判断や行動を左右している、とても身近なもの なのです。
オンラインの「人材マネジメント」の授業では、通学クラスで行うようなグループワークが少ない分、より「あなただったら?」「あなたの組織では?」と個人個人に問いかけられる機会が増えます。その問いに対して、各自が自分の考えをチャットに書き、仲間からコメントが付く、濃密なやり取りを通じて、自分の視野に広がりを感じられるようになります。
クラス後には、各回の学びを自分の組織に引き寄せて考えていただきます。きっと、自分がどう動かされているのかにも、気づきがあることでしょう。
オンラインのクラスには、このように、自分自身の考えを深めることができる環境があります。この環境を利用して、多くの方に自分の組織の「仕組み」を考える機会にしていただきたいと思います。オンラインMBAの「人材マネジメント」でお待ちしています!
※オンラインクラスにご興味をお持ちの方は、ぜひ一度、体験クラス(無料)にご参加ください。
※受講経験者の方は、受講生限定「オンライン体験会」へ。
アカウンティング(会計)/ファイナンス(財務)を学ぶ理由
MBAを検討されている方から、よく
「このxxxという科目とはどういうことを学ぶのですか?」
「このxxxという科目は私には必要でしょうか?」
という質問を受ける機会があります。
なので、このブログにおいても定期的に、MBAの各領域について学ぶ内容や必要性みたいなものを簡単に紹介していきたいと思います。
まず初回は質問を受ける機会が最も多い「カネ系領域」=アカウンティング(会計)/ファイナンス(財務)から始めたいと思います。
なぜ質問を受ける機会が多いのか・・・
それは、おそらく、この「カネ系領域」に対して、多くのビジネスパーソンが潜在的に抱える「苦手意識」に依るものではないかと思います。
大概の場合は、カネ系に関する質問は、
「なんか難しそうですけど・・・私には関係ありませんよね?」
という微妙に腰の引けた感じでなされます(笑)
おそらく、その裏側には、
「カネ系の知識は自分には不要。経理や財務のキャリアを志望する人か、金融関係の人だけ学べばいいのでは?」
という考えが根強くあるのではないかと思います。
確かに、社会人になってまだ数年。とりあえず与えられた仕事に対して成果を出していればいい、という範囲で業務をこなしている限りにおいては、その必要性は理解しにくいと思います。
それよりは、いわゆる自己啓発的なものや、語学習得といったようなことが魅力的に映るのも理解できます。
しかし、たとえば、もし皆さんが自社や顧客の経営者や役員に対して、何らかの意思決定を求めるような機会が出てきた場合、このカネ系に関する知識の欠如はやや深刻になります。
なぜならば、経営層が何かを意思決定する場合、カネに関することを無視して意思決定することはほとんど無いからです。
それが大企業であれ中小企業であれ、経営層に対する提案であれば同じです。
「どれくらい儲かるのか?」 「そのために今キャッシュはいくら必要なのか?」 「それはなぜか?」
これらは経営者から投げかけられるとてもシンプルな質問ですが、この手のシンプルな質問に対して、「BS/PL/キャッシュフロー」と言われるような財務諸表、もしくは「金銭の現在価値」の概念などを感覚的に押さえていないと的確な答えができません。
そして、その場面においては、財務や経理の担当者は助けてくれません。
ビジネスを推進していく当事者である我々自身が責任を持って答えきれなければ説得力は生まれないのです。
冒頭に「苦手意識を持つ人が多い」ということを書きましたが、実は単なる「食わず嫌いだった」というケースが多いのも事実です。
ひょっとしたら「会計用語やルールの暗記」と思っているような方もいるかもしれませんが、少なくとも我々が行うカネ系の学習は、「ビジネスの現場で使える知恵」の習得を目指しています。
仕訳がどうこう、という細部の話ではなく、ビジネスを取り巻くお金にまつわる流れをざっくりと理解することによって、
「こんなことをしたら、おそらく会計上ではこんな影響がでてくるのかな」
「こんな結果になった、ということは、おそらくこういうことをしていたのかな」
というような、「原因」と「結果」を頭の中で自由に往復できるようにする、ということです。
・・・ということで、もし、これから「自社の大きな意思決定の現場に立ち会いたい」、
もしくは「顧客の経営者に向かってインパクトのある提案をしたい」と考えているのであれば、今のうちにカネ系に関する苦手意識を克服し、理解を深めておくことをお勧めします。
「カネ」というのは、業界や国境を越えて、普遍的な概念
「カネ」というのは、業界や国境を越えて、普遍的な概念とも言われます。
そういう意味では英語以上に普遍性が高い、とも言えるでしょう。
学んでおけば、世界は一気に広がるはずです。
そして、この未知の領域に対する第一歩目を踏み出そう、と志された方。
まずは「アカウンティング基礎」から受講されることをお薦めします。オンラインでも(もちろん通学でも)定期的に開講していますので、開講スケジュールを確認してみてください。
(ちなみにファイナンスはアカウンティングの知識を前提としていますので、順序としては「ファイナンス基礎」よりも「アカウンティング基礎」から 受けた方がいいです。)
ではまたオンラインでお会いしましょう!
オンラインMBAの体験クラス&説明会
自宅からでも参加できるオンラインの体験クラスは常時開催しています。
是非一緒に悩み、考え、議論しながら、経営視点や思考力を磨いていきましょう。
スポーツ観戦とケースメソッド
こんにちは。荒木です。
本格的な冬の到来ですね。
ラグビーやサッカー観戦が趣味の私にとって、冬はスポーツ観戦の絶好のシーズンです。
週末に仕事が入ってしまうので生で観戦することはできませんが、帰宅後に試合結果をチェックせず、生放送のつもりで録画を見る、というのが密かな 生き甲斐です(笑)
さて、試合観戦では、ついつい熱くなって
「なんであそこでパスをしないんだ?」
「あの場面でなぜキックを蹴ってしまうのか?」
ということを思い、口に出してしまうようなこともしばしばあります。
しかし、当たり前のことですが、
TVから見えることはわずかでしかありません。
のんきなTV観戦者とは異なり、プレイヤー本人にとって、グランドレベルで得られる情報というのは、もっともっと複雑であり、瞬時で不確かなものばかり。
ボールを持った時に聞こえる味方の声、背後から感じる相手らしきプレイヤーの足音、ボールを受けたときに視野の片隅に見えた何かの陰・・・。
グランドレベルのプレイヤーは、こんなことから一瞬の判断をしなくてはなりません。
TVからビール片手に眺めている視界とは全く違う情報下で、勝負しているわけです。
同じような構図はスポーツのみならず、ビジネスのケースでも よく見られます。
「あの企業の意思決定は全く理解できない。リーダーが無能すぎる!」
という批評を我々はよく行います。
しかし、本当に無能かどうかは置いて、当のグランドレベルのリーダーは、全く異なる情報下で勝負をしています。
株主からのプレッシャー、OBからの陳情、ちらつく海外からの参入者の陰、経理から上がってきた予想外の決算報告・・・。
全ての情報をひっくるめて、リーダーは意思決定をするわけです。
我々グロービスが行う「ケースメソッド」という学習スタイルは、まさにこういった、
「グランドレベルに降り立った意思決定体験」
を重ねて行くことが主眼になっています。
高みに立って、どこかの企業の経営意思決定を批判することではありません。
複雑で不確かな情報にまみれながら、
「リーダーとしての私は、どんな意思決定をするか?」
ということを決めていく。
そんなことの反復を通じて、グランドレベルに立つリーダーとしての実践能力を鍛えていくわけです。
これがケースメソッドの本質であり、楽しいところです。
もし、そのようなリアリティを持った実践能力に興味があれば、一度グロービスの門を叩いてみてください。
オンラインでも、通学のクラスにおいても、ケースメソッドというスタイルは共通で行っています。
業界や地域の異なる多種多様なケースを用意して皆さんをお待ちしています。
追伸:
もちろん、スポーツはスポーツ。
こちらは、この冬も引き続き思う存分高みに立った批判をしていきましょう(笑)
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