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MBAは農業を変えられるか?~一年の初めに農業を考える~

梶原圭三@2007期生

ガラン ガラン ガラン パン!パン!
寒いと言うより痛いと言った方がぴったりくる今年の元旦。

私は家族を伴って初詣に出かけた。

私達の初詣はいつも福岡の田舎のこじんまりした、
それでいて歴史を感じさせる趣のある神社で行う。

参拝客もそれほど多くなく、その為いつも凛とした空気の中で
厳かに鈴を鳴らしかしわ手を打つ。
毎年変わらない正月の風景である。

いつも通りの初詣が終わると、いつも通りの年賀の挨拶。
「あけまして!おめでとーございます!」
元気な声が響き渡る。

梶原家では必ず正月に家族が全員集合する。
今年も総勢12名。
にぎやかな一年の始まりである。



さてさて、「一年の計は元旦にあり」というが
皆さんは今年どんな計を立てられたであろうか?

私は毎年、計をたてる時自分自身を三つの軸で考えるようにしている。

私人、いわゆる「個人としての自分」
会社の一部門を預かるマネージャー、いわゆる「組織人としての自分」
そして父親もしくは夫、いわゆる「家族人としての自分」という軸である。
※この軸の考え方は堀さんが著された「人生の座標軸」からの受け売りである。 これらの軸でそれぞれに成長目標なり成し遂げたい事なりを決める。

この方法は、それぞれの軸における自分の現状把握ができるので
頭が整理でき大変役に立っている。
みなさんも一度試されることをお勧めする。

この三つの軸の内「個人としての自分」の軸で設定した
今年の計をお恥ずかしながら披露させて頂く。

① 自分で作った野菜でBBQパーティーを開催する。
② TOEICで600点獲得する。
③ フルマラソンを4時間台で完走する。


いやはやなんとも、レベルの低い成長目標で。。。。。。
どうぞ笑ってやってください。

ただ、この目標を子供の前で発表してしまったので親父のメンツとして
是が非でも達成しなければならない。
(若干プレッシャーなーのだ:バカボンのパパ調)(笑)

そんな中、なんといっても今年の目玉は①である。

初めて農業に挑戦するのである。

土日だけであるが都内に農地を借りて野菜作りを手掛ける。
自分で育てた限りなく無農薬の野菜でバーベキュー。
想像しただけでもワクワクして、よだれが出そうだ(笑)!

みなさんは取れたての枝豆って食べた事があるだろうか?
この世のものとは思えないくらいうまい!

目の前の畑から収穫したばかりの野菜を洗って、そのまま調理する。
そんなバーベキューパーティ。
実現させるのでぜひみなさん!ご一緒しましょう!!

さて、随分長い前置きとなってしまったが、
今回はこの「農業」について思う事を書いてみたい。

昨年の9月から3ヶ月間「ふるさと起業塾」という、
農業を起点として起業を考えている人達が集まる塾に通った。

ここで農業業界を取り巻く外部環境、
新聞等で書かれている諸問題の本質、
実際の現場での生々しい現実等を学ぶ事ができた。

また、グロービス並みに熱い志を持つ人達との出会いもとても刺激的であった。

農業の抱える課題は山ほどあるものの
ビジネスとしての可能性も広がっている事を感じた。


ところでみなさんは食料自給率の話題を聞いた事があると思う。
現在わが国の自給率は40%で諸外国に比べ低いといわれている。
この自給率の低さが農業の大きな問題だという人も少なくない。

最初にこの自給率40%について私見を述べさせて頂く。

実はあまり大きな問題だとは思っていない。

なぜならを語る前に、
みなさんは自給率がどのようにして算出されているかご存知であろうか?

こうである。

 

自給率(カロリーベース) = 国民1人1日当たりの国内生産カロリー ÷ 国民1人1日当たりの供給カロリー

 

なお、国民1人1日当たりの供給カロリーとは
国産供給カロリー + 輸入供給カロリー + ロス廃棄カロリーの合計である。

 

賢明なみなさんは、この式を見られてもうお気づきだろう。

分母となる「国民1人1日当たりの供給カロリー」の中には「輸入供給カロリー」が入っている。

つまり国産供給カロリーが増加しなくても輸入供給カロリーが減少すると
自給率は上昇する事になる。

仮に輸入供給カロリーがゼロになると自給率は100%になるが、
現状輸入がストップすれば戦後のような食糧難になる事は間違いない。

そうすると数式の矛盾が顕在化してくる。

さらに、この数式に実際の数値を入れてみると、
国内生産カロリー=1013kcal 供給カロリー=2573kcalである。

よって自給率40%としているが、
実は2573kcalの内 768kcalは食べられずに廃棄されている分である。

この廃棄分を供給カロリーに含まなければ自給率は56%に跳ね上がる。

本当に日本の自給率が低いのか疑問が残る。 つまり、自給率計算の前提に矛盾が多すぎて
自給率40%の議論は意味をなさないというのが私の結論である。


鳩山内閣が数年後に自給率を50%にすると言っているが
数字のトリックで達成は容易にできるということである。

では農業の問題は何なのか? 私はひとえに「担い手不足」につきるのでないかと思う。

日本の農業生産者は約200万人。
その平均年齢は60歳。
産業としては危機的状況である。

なぜ担い手不足なのか?
儲からないからである。
なぜ儲からないのか?

生産者が価格決定権を持っていないからである。 なぜ生産者が価格 決定権を持っていないのか?

農協への依存?
生産者の経営感覚の欠如?
硬直規制化した農政の責任?

はっきりいってよくわからない。

ただ、数少ない私の経験から言えるのは、経営感覚を持って
農業を営んでいる方はほんの一握りだと感じている。


そんな中でも、グロービスのアカウンティング講師である松本泰幸氏
農業経験が無いにも関わらず、数年前に農業生産法人を立ち上げた。

山梨のイズミ農園は天候リスクを、生産地を分散化させる事で最小限にし
安定した供給体制を築き農業を法人化したモデルとして、グロービスの
マーケティング・経営戦略基礎のケースとして取りあげられた。

農業は魅力的ではないのか?
それとも魅力的なのか?

折角ブログを書く機会を頂いたので、次回からは農業を
グロービスで学んだフレームワークを用いて分析していく。

その上で農業参入の是非を考えていきたいと思う。

私も、現時点で明快な解をもっているわけではない。
これから畑を耕し野菜作りをしながら少しずつ考えていきたい。


ようやく、最後にMBAっぽくなってきた(笑)

できれば、このブログをきっかけにみなさんに
もうちょっとだけ農業に関心を持って頂きたい。


そしてご意見、アドバイス、ご批判、お叱り等々頂ければ幸いである。

3月から始まる野菜作りの格闘状況も何らかの形で情報発信していきたい。
どうぞ乞うご期待!!(誰も期待してないか(笑))

ご精読ありがとうございました。

 
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