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卒業生のキャリアケース:転職

卒業生のキャリアケース:転職

藤原 健吾さん

経営企画職からベンチャー企業のマネジメントへの転身

ダイワボウ情報システム株式会社を経て、ナノフォトン株式会社取締役 企画管理部長

藤原 健吾さんKengo Fujiwara

※年齢・肩書きはインタビュー当時のもの

今までのキャリアについて

~経営企画職の経験を活かしてベンチャー企業のマネジメントへ転職~

 大学卒業後の1996年に、ダイワボウ情報システム株式会社に入社。その後、約6年間、営業や仕入などの仕事に携わりました。2002年に本社経営企画室に配属。中期経営計画策定や年次実行計画策定・推進を始めとし、社長や専務の発表資料作成、全社横断プロジェクトなどを担当しました。その後、ビジネススクール(MBA)の同期が経営するベンチャー企業のナノフォトン株式会社に転職。現在は、取締役 企画管理部長として忙しい日々を送っています。
ナノフォトンは、顕微鏡において最先端の技術を持っている会社です。その技術を通じて生み出された製品がユーザーの下で使用され、さらなる新しい技術を生み出して世界が進化していく。世界を変える使命感を持っているところに魅力を感じ、転職を決意しました。入社以前からも耳にはしていましたが、実際入社してみて感じたことは、人材の優秀さです。同じ仲間として私も加わり、世界一の会社を共に創っていきたいと感じました。世界に誇る技術があることで、世界中の研究者や企業と繋がる。職場が地球規模になり、ボーダーを意識することなく仕事をすることは私が本当に求めている環境でした。
また、ビジネススクール時代の同期である社長の存在は非常に大きく、「志」を共にした社長を支えながらも、苦しみや喜びを共有出来ることは非常に心強く感じました。
現在は、会社を様々な視点から支え、また、何事においてもスピード感が要求される、非常に責任の重きポストである取締役に就いています。経営企画室、財務、法務、人事、総務といった管理部門全般から、営業サポートまで幅広く担当しつつ、自分自身の専門性を一つ一つ広げ深めていくことが重要になってきます。スタッフそれぞれがとても素晴らしい能力を持っているので、その力が最大限に発揮できるよう進めていくことは経営の責任だと考えます。経営に携わるポストに就いた今なお、初めて携わることになった実務もあり、全てがチャレンジです。
実際の経営は、想像以上に経営者の責任が大きく重たいものと感じています。この責任を管理という立場から全うすること、会社が時を刻み続け、またそのスピードを上げ続け、世界で戦える体制を作ることが最重要課題で、今まさに試みなければならないと感じている事柄です。
 そのテーマを挙げるとすると、以下の3つになります。

1.現分野での自身の柱を作る。
 転職後、一年掛けて財務、法務、人事、経営企画室など全体を面で捉えてきたことから、この部分を深掘し、さらに営業面の切り口からも一つの柱を作る。
2.新しい人脈の構築。
 現在の業種は、全く新しい人脈が必要で、業界特有のネットワークを改築する。
3.地球を職場とし、地球規模で仕事をする。
 前職で経営企画室に所属していた時、自身が関わって策定したプランを、自分自身で実践に移しにくいといった悩みを持っていました。それぞれのセクションにそれぞれの役割の専門家が居て、責任を持って組織で戦っていく。これは、会社として至極当然のことです。ただ、このままで本当に自分は通用するのかという不安が消えませんでした。ナノフォトンに転職した現在は、まさに14名のメンバーで全てを行わなければならない状況です。10人で1000人の組織に勝つということを目指している中で、皆が日々全力疾走しています。代わりがいないといった状況の下、自ら考え、動き、実践する。それが必然の世界です。喜びと悩みが繰り返し訪れ、3歩進んだと思えば、2歩下がる、そんな日常にいます。厳しい環境の下、その壁を乗り越えることが会社、そして自身の成長へと繋がる壁だと信じていますし、この壁を乗り越え、まだ見ぬ新しい世界を見ていくことは本当に楽しみで、幸せなことだと感じています。何故なら、一歩踏み出した道は決して平らな道ではないですが、一度たりとも後悔したことはなく、「全社員で夢を実現させていく」と希望を持って取り組んでいるからです。世界レベルで活躍する上ではスピードが最重要で、意思決定を行っていく上で自身がスピードのボトルネックとならぬよう、日々準備や努力を怠らず、倒れる迄全力疾走し続けていかないといけないと感じています。また素晴らしい人財を抱え、彼ら彼女らをどうモチベートしていくか、これはこれからの大きな課題であると改めて感じています。

キャリア選択のベースとなる価値観について

~納得感のあるキャリアを歩むために大切なことは何か~

 大学在籍中、コンピュータ(PC)に関連する仕事と世界に繋がる仕事という2つを軸として就職活動を行い、ダイワボウ情報システム株式会社に入社しました。パソコン等販売ディストリビュータ事業を行う会社で営業職として勤務し、約6年半の間営業を担当したのですが、営業をするにあたり、マーケティングやファイナンスといった様々な観点から俯瞰的に考えることが必要だという課題を感じました。
そんな折、懇意にして頂いていた取引先の社長からMBAのことを聞く機会を得て、社長が愛媛県から東京までの遠距離を2週間に1度通学されていることを知りました。それは私にとって大きな刺激でした。
営業から経営企画室への異動が実現したことも相まって、「自らが学ばなければならない、このままではダメだ」という意思の下、ビジネススクールの門を叩きました。試験的に2教科を受講してみてその効果を確信し、進学を決意。体系的に学び実践に繋げることが出来る強み、限られた時間の中で勝負することへのチャレンジがそこにはありました。
ビジネススクールへの通学によって、一歩を踏み出すこと、学びながらチャレンジし続けることで自身の描くゴールに必ず近付けるということを確信し、これまでにないほどの大きな成長を得たと感じました。自身の成長度と幸福度が深く相関していると感じた瞬間でした。
また、2010年度に米国へ渡航する機会があり、ここで一度自分自身を見つめ、自分のこれまでの行動を振り返って未来を考えた際、行動することの大切さ、ネットワーク(人脈の連鎖)の大切さ、グローバルに多様性の環境下でビジネスを行っていく必要性を肌や五感で学び取りました。
それ以前は、「このままでいいのか」、「本当に後悔しないのか」、ずっとどこかで何かが引っかかっており、この感覚は時間と共に風化していくのではないかと危惧もしていたのですが、「やる」か「やらない」かであり、「やる」と決めて「行動する」のかどうかが自分にとっては大切なのだと改めて気付いたのです。
 結局のところ、自分が大切にしたいこと、醸成された揺るぎない価値観とは、「チャレンジしたい気持ちに嘘をつかないこと」、「今、何をしないといけないのかという時間軸を意識すること」、「戦友と呼べる仲間と一緒に働きたい」ことだと言えます。
そして、具体的には元々考えていた世界に繋がる仕事を行う、経営を行うということを進めなければいけない。後悔したくないというのが強かったのかもしれません。36歳の年男が終わる時、このタイミングで決めたことを次の12年で実践しようと考えました。もし実施しなければ、次のタイミングは12年後になる、そのように考え、さらには、3.11の大震災が起こったことで、「明日命があるのかさえわからない」と痛感し、自分の考えに曇りがないことを改めて感じました。
そんな折出会ったのが現職の会社であるナノフォトンです。実社会の中で真剣に経営をしている同期の社長がそこに居ました。全てが完成しているのではなく、日々課題が発生し、それを考えている状態です。私もそこに加わり、最高の仲間達と共に世界一の会社を作りたいと強く感じました。
 会社が完成してしまった後の参画と、今参画して会社を形にしていく過程をメンバーと共有するのとでは意味が全く違うと感じていたため、急成長を遂げていく、まさにその瞬間に仲間として加わることが出来たのは大変重要なことで、また、大いなるチャレンジでした。
ナノフォトンでは、自分にとってこれまで歩んできた業界と全く異なる業界で働くことになり、正直ハードルは高かったです。ただ、それが全く不可能であるという訳ではなく、自分の尖った分野を一つでも持っていれば、それは繋がってくるものと感じています。それを新たに磨いていけばいいのだと思います。責任と同時に、多くの経験を積むことが出来ました。
納得感のあるキャリアを歩むために大切なことは、自分の考え方だと言えます。今の日本は本当に恵まれた環境です。働いている中で不平、不満を口にしたり、動きたいのに動かない、守りに入って新しいことにチャレンジができないという話もよく聞きます。
色んな生き方があり、それぞれの人生ですのでそれを否定はしませんが、ただ、もし現状が何か自分の思っていることと違っていて、自分が今チャレンジしたいことがあるのに出来ていないと感じるのであれば、それはあまりにも勿体ない。一度きりの人生、その自分だけの人生をしっかり考え、悩んだ末に踏み出した一歩は、決して後悔することがないと思います。

必要なスキルと能力開発について

~企業経営のスキルをいかにして身に付けたか~

 まずは人から学んだことが大きかったと思います。新卒で入社した前職時代には、特に専務取締役に至らなさをご指導頂き、役割以上に与えて頂いた課題から、それに少しでもお応えするために努力をしたいと思いました。
営業という仕事を通して学んだことは、お客様とのつながりと信頼関係の構築を常に意識するようになったことが最も大きく、それは、自分の社会人としての全ての原点になっていると言えます。製品を売り込むのではなく、お客様の立場に立った価値の提案をする。時間を掛け、商売の仕組みを作ることが最も重要であることに気付きました。
また同時にお客様だけではなく、仕入れ先、そして異なるすべての部門の方において、人と人のつながり、経営者や社長とのコミュニケーション、これらが全て重要であり、その関係によってビジネスが進み、そのバランスを取ることも大切なことだと言えます。
兼ねてから希望していた経営企画という仕事に関して必要な知識やスキルについては、当初は本を読むなどして知識を高めていこうと試みましたが、手段の問題や自身の本気度の問題でなかなか身に付かなかった苦い経験があります。
そこでもう一歩踏み出す必要が有ると考え、前述の通り最終的にビジネススクールへの進学を決意するに至りました。そこで学んだことは、目の前の壁に立ち向かいながらも目標を達成することです。入学する前は、限られた時間の中で、且つ仕事をしながら両立可能かどうか不安に感じていましたが、全てが新しいことばかりで、学べば学ぶほど自分が無知であることに気付き、知らない事を学びに換えるという好循環や楽しさを得たことは新しい発見でした。不安を抱えながらも一歩踏み出してみて、実際に成し遂げることが出来たというこの経験は、日々の厳しい状況下やその後の人生においても、精神的な支えになっています。
 また、教員陣を始め、様々な業界のリーダーの方々と繋がりを持てたことで、互いに認め合い、高め合い、進化していく上で、異業種の方々との交流の重要性や素晴らしさを感じました。ビジネススクールには、その場を提供して頂いたと思っています。
真のプロフェッショナル、世界ナンバーワンを目指すためには、自身のレベルを把握するとともに、世界で戦っている、もしくは戦ってきたリーダー、トップの経営者から学ぶことが大切であると感じています。その方々がどのような行動をしてきたのか、どのような意思決定をしてきたのか、最高のレベルを知っておかないとその状態がイメージし難く、最初は真似でも良いから、それを愚直に行うことが必要であると考えます。そうした刺激を受ける中で模索しながら自分の形にしていかなければいけないと思います。
経営者としての一年目は網羅的に広く全体像を把握することに時間を費やしました。二年目の年はそれぞれの分野をさらに深く吸収していきたいです。
 上述の、仕入、販売、在庫管理、物流管理、予算管理、グループ会社管理など全体を扱っていた経験から、全てのビジネスに共通する全体像を掴むことが出来ました。また経営企画室に所属していたことで、社長の意思決定に繋がるプロセスなどへの理解もスムーズであり、また、株主総会や、証券取引所での決算説明会など会社経営の全体に関わり、準備をしたことで経営の疑似体験が出来たということは、大きな経験でした。
そして、経営を体系的に学んでいることが大きく、引き出しから足りないものを引き出し、ないものはさらに発掘していく、そのような形が出来上がりました。これは、以前や現職においても同様であると言えます。特に管理部門として数値を基にした全体的視点、営業部門に所属し培った現場的視点の双方の視点を持っていることは大きいです。自分が経営に関わる上で、各部門のプロフェッショナルな方々としっかり対峙していくことが最も重要なミッションであるため、コミュニケーション力は必要不可欠です。その土台をビジネススクールで学びました。さらには、未知の課題に対しても、対処の方法や心構えも学ぶことが出来ました。
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技術ベンチャーへの転職事例 ナノフォトン 藤原氏 のページ。実践的なMBA(経営学修士)のグロービス経営大学院。リーダー育成のビジネススクールとして、東京・大阪・名古屋・仙台・福岡・横浜・水戸・オンラインでMBAプログラムを提供しています。