[大阪校]あつくやろうじゃないか

[大阪校]あつくやろうじゃないか

Student Activities

第4回 あつくやろうじゃないか(2008年5月) 開催報告

「笑いあり」「学びあり」「涙あり」。
2008年5月18日、グロービス大阪校にて、受講生による自主企画イベント 「GMBA生第4回同窓有志会“あつくやろうじゃないか!”」が開催されました。
今回は、ベンチャー企業を立ち上げた方の生の声を聞きたいという受講生の要望に応えて、(株)ホロスプランニング堀井 計社長をお迎えし、講演を聴いた後に、グループディスカッションにより学びを深めるという、"あつい"1日となりました。
卒業生や単科生も含め総勢約35名が集まり、"あつい"議論や懇親会を通じて、学びや気づき、そして支えあう真の仲間づくりにつなげました。
※「グロービス経営大学院」および「GDBA(グロービス経営大学院の前身となる、グロービスオリジナルの MBAプログラム)」をあわせ、GMBAと呼んでいます。

プログラム

第1部
  ○セッション1  14:00-15:10
   株式会社ホロスプランニング 堀井計社長 講演
  ○セッション2  15:20-17:30
   グループディスカッション
   堀井社長の話を聞いて受講生同士で“あつく”ディスカッションし学びを深める。
  ○堀井社長コメント
第2部
  ○懇親会  18:00-20:00    (於:グロービス大阪校周辺)

北野さん(GMBA2007)の開会宣言

—実行委員で趣旨を再度"あつく"論議—
今回の「あつくやろうじゃないか」は第4回目の開催となります。この会が発足した趣旨は、受講生同志がもっとお互いを知り、じっくり論議ができる風土を作っていこうとしたものと聞いています。
今回の内容を決めるにあたり、そもそもこのイベントは何なのかという根本的な論議を重ね、ここまでこぎつけることができました。 そして、この「あつい」思いを次代へとバトンを渡したいと考えています。
それでは「第4回あつくやろうじゃないか」、開会です。
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株式会社ホロスプランニング 堀井計 社長

1958年 京都市生まれ
   81年 大学卒業後、ダイエーGr.のパシフィックスポーツに入社
   91年 ソニープルコ生命(現ソニー生命)に入社
2001年 (株)ホロスプランニングを設立し代表取締役社長就任
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堀井計社長 講演 <前半:ホロスプランニングのビジネスモデル>

グロービスの受講生の方は、日ごろ仕事をされながら勉強をされている。その上に、今日は日曜日なのに足を運ばれている。よっぽど勉強がお好きなのか、既に家庭に居場所がないのか(笑)。どちらの人が多いかわからないが、伝説のイベントの一端になれればと思っている。
—前職の保険会社で成功し、安定的な年収4~5千万—
1958年生まれなので今年50歳。就職2年目子供(双子)あり。京都生まれの京都育ち。今の会社の本社も京都。大学卒業後、初めて就職したのが、ダイエーのグループ会社であるスポーツ用品を扱う流通業者。スキー用品を中心としたマーチャンダイジングやバイヤーをしていた。この会社は営業をしなくて良い仕事を選んだ。その後、ソニープルコ生命(現ソニー生命)へ転職。営業はしたくなかったのだが、転職先は「フルコミッション」という完全歩合制の営業をする会社であった。それも生命保険という営業の世界でも特に人から嫌われる商品の営業であった。
—数字のみで判断される、年収格差100倍の世界—
その当時(1991年)はバブル崩壊後、間もないころ。隣に座っている人が年収3億8千万。当時、中日の落合選手が三冠王を取って1億を超えてきたところ、中野浩一という競輪選手も1億超えてきたところ。ところが向かいに座っていた人は夜逃げしてしまった。同じ研修を受け、同じ商品を売るのに、1年間で100倍以上の年収格差が生まれる世界だった。やってみると、1年間で新人でトップセールスになっており、その後10年間で、営業所長、支社長など、プレ—イングマネージャーからマネージャーの世界に移っていった。支社長になっても、部下がいるところに着任するのではなく、一人で放り出されて、一人でリクルートから始めて組織をつくり、その規模感で収入が決まっていく世界。結果として年収4~5千万で安定的な収入となった。波のある世界で収入を4~5千万で安定化させるというのは、全体でも2~3%くらいかもしれない。
—高額年収を捨て、業界を変革するために、42歳で起業—
42歳で起業したが、前職でトップクラスであったこともあり、「なぜやめるのか」とよく言われた。もともと独立志向があり、その思いが熟してきた。また、信頼できる占師からあなたは42歳で起業すると言われて、自分でもそういうものかと思っていた。また、保険業界にも規制緩和があり、業界のビジネスモデルが変わっていく、または自分で変えていく必要があると考えていた。全くのゼロからのスタートで、家も買ったばっかり、子供も大学に進学するときで、家族や子供からも大反対された。しかし「これは決まっているんだ」と説得して独立した(笑)
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—ビジネスモデルを変革するキーワード—
・販売代理から購買代理へ
生命保険は、監督官庁からの規制に守られて、どの会社でも同じような商品であり、それまでは1社の保険会社の商品しか売ってはいけないという規制があった。1996年の法改正で、乗り合いが解禁され、いろいろな保険会社の商品を売っても良いことになった。これからは欧米のスタイルに変わっていき、販売代理店という形ではなく、お客様に一番良い商品を組み合わせて提案する「購買代理」のスタイルに変わっていくと考えている。そのためには1つの保険会社に所属していては実現できないので、独立する必要性があった。
・保険流通維新
ダイエーでも流通革命として、川下が力を握って行った時期がある。金融業界はお上が力を握っていたが、将来的には川下の我々が力を握る時代が来る。 そこには規模感が必要になる。
・HOLISTIC(総合的・全体的)プランニングの必要性とビジネスモデル化通維
契約から給付までの時間の期間が長い。形のない商品なので信頼感が重要。保険を売るだけではなく、お客様に別の貢献ができる、そんなビジネスモデルができるのではないか、と考えた。
—「一匹狼」が大手に勝つ仕組み—
クラスターとは、小さな組織がぶどうの房のように固まっていること。小さな代理店が複数の保険会社と契約すると、力が弱くなるため、組織化して契約するもの。現在の日本では法律で規制されているが、規制緩和されると一気に広がる可能性があり、これに近い組織を作って活動している。大手の会社でも3位/2000店、6位/20000店など、保険会社に力を持てる状態になってきている。これは川下が力をもつ家電業界に近い状態。かつては大店法で守られていた小さな店舗の商店主も規制緩和で生きていけなくなり、大手に入らなければならなくなっている。保険業界も規制が外れるのを待っている。
—強いビジネスも出るの根源は、やっぱり「人」—
FP事業としてプランナー100名を組織化して費用をいただいている。優秀な人間を囲い込むことができており、MDRT(世界の保険業界のトップ6%成績の人しか所属できない組織)に半数くらいが入ることができるメンバーである。人を育てるのにはコストも時間もかかる。教育しなくて良い人材を何人囲い込めるかという視点。スーパーカーを走りやすくするためのハイウエイ作りをすることにリソースを集中した(一からスーパーカーをつくるのではなくて)。自分のビジョンや夢、コンセプトを語って、優秀な人材を一緒にやらないかと組織の中に集めることにし、これがうまくいった理由の一つ。一から素人に教育してもこの組織にはならなかった。
—FPがコミュニケーションスキルの講師へ!—
強みの中の何を引き出せばそれがビジネスに転換できるのかを考えて、それがうまくいった一つのモデルかもしれない。トップセールスマンが自分の経験を教えるというセミナーはよくあるが、これでは事業にはならない。一部の人しか講師ができず、規模を大きくすることはできない。研修事業の強みの一つはプログラム。シンプルであり、現場にとって使えるプログラムになっている。それを多くの講師が臨場感を持ってわかりやすく伝えることができるプログラムとなっている。また講師は現役のファイナンシャルプランナー(FP)に対して資格制度を作り、必要なときだけ講師をしてもらえるようにした。これにより、固定費だった講師費用を変動費化することができた。FPにとっても、大企業への研修がブランディングになる。
—競合に対しても、システムを外販—
1億くらい投資をして社内で構築した顧客管理のシステムを、多くの人をマネジメントしたり商品を管理するシステムとして外販した。保険代理事業者(競合)向けにシステム供給している。保険ビジネスは人をたくさん集めるだけでなく、人に着目しその人をどう活かすかを考えたので、当社は高感度情報流通業と考えている。人を中心として情報流通の中で価値を作っていく、というのが当社の考え方である。
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【前半のQ&A】
Q:優秀な人をいかに抱え込むかがポイントだと思うが、優秀な人の定義は。
A:期待する答えではないと思うがが、厳しい環境の中で実際に数字の実績を挙げてきたこと。使命やビジョンへの思いの強さを強調する人もいるが、それに流されると本人や家族が不幸になる。社会人でなくても学生時代のクラブ活動でもよいが、過去やってきたことがどれだけ数字で評価され、実績として残してきたか。実績が一番裏切らない。それが一番信頼できた。寂しい話だがそれが現実。
Q:優秀な人材に対して、売りやすい環境を整えるには、どういった工夫をしているのか。
A:ひとつは品揃え。今まで1社の商品しか売れなったものを、複数社の商品を売ることができるようになること。
それを実現するには、規模として一定の人数が集まることが前提。またオフィス環境としては、プライドの高い彼らに、個室を与えたり、アシスタント業務や雑務を肩代わりしたりすることなど。
Q:複数社の様々な商品の組み合わせることミソがあり、強い営業力が活かせることにつながるのだと思う。それにはFCシステムに関わった経験がどのように参考になったのか。
A:FCのオーナーと本部がどのようにコミュニケーションをしているかが理解できた。またデータベースマーケティングが保険業界に応用できるのではないかと考えたため。
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堀井計社長 講演 <後半:長老型マネジメントとコミュニケーション>

—MBAでは教えない?「成幸」のキーワード KASHの法則とは?—
弊社で取っている「長老型マネジメント」だが、「長老」はインディアンの長老のことである。
これは、個々の自主性に任せて、トップダウンで指示命令せず、いかにしないで良いマネジメントができるかという手法である。
心理学の世界では、既に外発的報酬とモチベーションは相関しないことが常識となっており、インセンティブを与えてモチベーションを挙げようとしても、逆に働くほうが多い。
Knowledge(知識)
常に勉強をしていますか。去年と今で知識が上がっていますか。MBAを学ぶ人たちには不要だと思うが。
◇字学(本から学ぶ)100冊くらいまでは身につく。
◇友学(仲間から学ぶ)それ以上は、仲間から情報を入れることができるようになる。
◇天学(天から学ぶ、直感が入ってくる、集中すると感性が鋭くなっている)
  体系立てて広く学ぶことも重要だが、集中して一つのことを学ぶことも重要。
Attitude(態度)
自分を好きになる。相手に関心を持つ。謙虚。素直。感謝。感動。
ビジネスにしても人生にしても、人は一人では生きられない。
コミュニケーションをとるには相手に関心をよせることが重要だが、自分を好きにならないと相手に関心が行かない。
人は自分を愛する程度しか人を愛せない。自分で自分を好きでい続けられるかどうか。
Skill(技術)コミュニケーションスキル(HPC・UPA)
相互理解、自分の思いを伝えて相手の思いを聞いてあげる、つながりをつくる。
相手が気持ちよくYESが出せるか。そういう関係構築ができるか。
マーケットからYESをもらうと売り上げになる。ビジネスそのものがコミュニケーション活動と言い切ることができる。
これまでも、創業時の役員が会社を離れたり、組織が崩壊しかかったりしたことがあったが、問題はすべてコミュニケーションだと認識している。
人間は理屈では動く動物ではなく、感情でしか動かない。言っていることが正論であってもロジカルであっても、表面上の力関係からYESを出していても、感情を含めた気持ちよいYESがもらいつづけることができるような、マネジメントやオペレーションが重要。
Habit(習慣)
習慣は朝起きたら顔を洗うなどの無意識でする行動。一日の98%は無意識の習慣。
どんな癖をつけていくと幸せになれるのだろうか。
五戒(不平不満、愚痴、悪口、泣き言、文句)、これを口に出さない習慣をつける。思っていると口に出してしまうが、言わない習慣をつけて3ヶ月くらいすると頼まれごとが増える。
頼まれたことを心よく引き受けていると、どんどん増えていき、それがその人の使命や運命であることがわかるようになる。 20代30代はキャッチアップが大切で、いかに目標に到達させるか。
40代を考えるといかに捨てるか。いかにいろんなものを出していくか。5千万の収入や支社長という地位などを捨てないと入ってこない。自分のキャパシティの問題もあるかもしれないが、捨てるということに踏み出していかないと入ってこない。 「持つ」ことに執着しない。感謝とか笑いを習慣化していく。
年を経るにつれそれができているか棚卸をしていく。
—「働く」ことは「傍楽」こと!!—
◆HOLOSを創る10の価値感
  1. 自ら機会を創りだし、機会によって自らを成長させよ。
  2. 他責より自責。自らに原因を求め、自らの行動を変化(へんげ)せよ。
  3. 意思決定することを恐れるな。どうせ答えは死ぬまでわからない。
  4. 「働くこと」は「傍楽」こと。全員が意識、実行すればここは「極楽」。
  5. コミュニケーションは組織の動脈。まず相手を理解してから提案しよう。理屈で動く人間はいない。
  6. 摩擦を恐れるな。熱い議論から進歩は生まれる。
  7. 笑いは許し。笑いは肯定。笑いは感謝。ホロスは年がら年中ユーモアビズ。
  8. 常に経営者思考で行動せよ。チンケなセクショナリズムは成長を阻害する。
  9. あらゆる価値感を認め、全体最適を目指す。それがチームホロス。
  10. 組織の土台は「信頼関係」。それは約束と実行の積み重ねからしか生まれない。

グループディスカッション & 質疑応答

学び・気づき
—営業成績優秀者のプロセスを詳細に分析して、研修プログラムにまとめあげたことはすばらしい。
—保険業界の規制緩和に対して、すぐに対応していた。
—経営者の本質・条件の話に学びがあった。
—「販売代理」から「購買代理」へ。発想の転換に共感を得た。これは広めつつある在宅医療とビジネスモデルが似ている。志のある一人の医者が対応できる患者数には限界があり、専門も異なる。他の医者と共同してクラスター化して実現できる。
—「クラスター化」の考え方は、他の様々な業界に応用できるのではないか。例えば、卸業界はこれが出来上がりつつある。
—「傍楽(はたらく=傍を楽にする)」がビジネスモデルそのものになっている。
—「捨てる」ことで新たなものが獲得できない。持ったままで新たなものを獲得しようとするのが普通。なかなか捨てられない。
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質疑応答
Q.自分自身が、自己否定に陥ってしまった場合の、よい対処方法は?
A.経営は意思決定の連続。経営者は孤独の中で意思決定していかなければならない。実際の経営者は、経営コンサルタントなどのロジックとは別に、神や仏、占い師などの言葉に耳を傾けている場合がある。
例えば、人間の人生はすべて自分自身で計画した事柄なのだと信じ込むことで、誰かのせいにはできず、現実を受け止めることができるようになる。
その他の方法として、寝る前にその日にあった出来事のうち、良いことをカウントする。例えば良いことを10個挙げるとしていても、初めのうちはなかなか挙げられない。「ネクタイが1度でピシッと締められた」など、他愛も無いことを挙げられるようにするには、慣れが必要。
Q.人は理屈では動かない、感情に火をつける、その両面がないといけない、というお話であった。感情に触れる「YES」のコミュニケーションを得るのに必要なことは?
A.理屈で動いてもらえなくて感情で動かすには、まず嫌われたら動いてもらえない。相手のことが好きになれないと、結果的に動いてもらえない。まず嫌われない、好かれるほうが良い。その判断基準は、おそらく相手のことを理解してあげているかどうか。人間は自分のことを理解してくれる人は好きになる。何とか動かしてもらうためにお願いするのではなく、相手のことを理解しようとしてコミュニケーションできるか、が動機付けになると思う。
Q.たくさんの失敗をしてこられたと思うが、失敗の事例の共有を。
A.ビジネスを始めて、やろうとして失敗した事業はある。1つはカード事業を始めた。ツタヤと同じように「ホロスカード」を作った。生命保険と同じような共済制度を作ってロンドンの会社とやり始めたがうまくいかなかった。頭の中の企画段階ではうまくいくと思っているが、実際に事業計画に落とし込んで、収支計画に落とし込む、資金調達、人的リソースを確保する、その後に成功するかどうか。やり始めるところまではできたが、オペレーションの段階で人的リソースが確保できなかったり、リーダーシップがなかったりしてできなかった。実行して計画通りに結果を出していくことは難しいと考えている。研修にしても、マーケティングにしても先行投資としてお金と人をいれているが、成功するまでやめないという意思でやっている。
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Q.レベルの低い人のモチベーションをアップする方法は?
A.理解してあげる関係性だと思う。その人が持っている得意領域を活かすためには、組織の適材適所の配置が重要。人間は他人から認めてもらわないとその気になれない。そのためには相手を理解するコミュニケーション、特に上司がそれをすることが重要。相手に価値観を押し付けていないか、相手の価値観を理解することが重要。
Q.日本人は偏見が強い。その結果、特に海外のローカルで優秀な人間を採用できない、などの現象が出ていると聞くその対処方法は?
A.必要なことは外国人か日本人かということではなくて、自分と相手との関係を、もう一人の自分を間において客観的にコミュニケーションする(冷静な自分をもう一人置く)。自分を主体で見ると、相手と価値観が会わないときには相手を非常識と感じるが、外に自分を置くことでそれをフラットに置くようにしている。
Q.日常生活の中で不満などがたくさんあると思うが、人に言わないようにするのはストレスがかかる。どのようにクリアされているのか。
A.絶対言ってはいけないと自分を抑制しているわけではない。自分の中では、自分の人生は自分で決めている、というようにプログラムをインストールしなおした感覚で、結果的に必ずうまくいくという思いを持っている。ストレスをためていけば必ずハレーションを起こす。会社で押さえて家でぶちまけているということはないし、はけ口を求めているわけでもない。気にしないようにするのではなく、気にならない状態になっている。人のことが気にならないようにしており、ストレスにはならない。リスクを抱える仕事を始めてからそうなったと思う。成功した人と、そうでない人がわかるが、どういう人が成功していて、どういう人が死んでいくか見える状態だった。安定して高収入を得ている人は珍しいので、自分と比較してどこで差があるかを見つけてそうなったのかもしれない。情報も出さないと得られない。出すことを先行することで、結果的にうまくいくことを体感してきた。
Q.ベンチャーと大企業を比べると、ベンチャーでは即戦力が必要だが、大企業は内部で育てている。他社は社員型だが、ホロスは委託型。優秀な方を引き抜いてきて活かすことは、引き抜くことも難しいし、囲い込むことは更に難しいのではないか。報酬以外でキープする方法は。
A.それが報酬ではなく、自分がやろうとしているビジョンや価値観に共感してもらえるしかない。自分が前職に移るときは、業界を変えてやるんだ、というところにモチベーションが上がった。誰もが知っているソニーの下に誰も知らないソニー生命があったが、10年後にはソニーと言えば保険会社と言われるようになろう、という話があった。自分がライフプランナーを迎えるときには、あたらしい職業をつくろうぜ、とか違うニーズに対応できる。米国では3人の専門家(お抱えの弁護士、医者、FP)を持て、と言われており、日本もきっとそんな日が来る、と言っている。
Q.捨てる重要性。捨てれば入ることが増える。次は何を捨てるのか。
A.嫁に捨てられかけている?(笑)。今はこれを捨てるというのはないが、自分の存在をいつなくせるかが仕事だと思っている。オーナー社長は、自分がいなくなったら会社が傾くのは良くない。エンパワーメントがどれだけできるか、自分がいなくてもオペレーションできるような会社になれるか。会社の中で自分の存在をなくす。自分にフォーカスしてほしいという思いは人間にはある。研修については、自分の講師の数を減らしていく、という中では、自分の講師としての存在価値を否定している。
Q.保険の仕事と流通の仕事をうまく融合している。今までのビジネスの仕組みをうまく融合させたのは、意識して視点を高めることができたか。20年間で意識していたことがあれば。
A.割と昔から、人と違うことをすることに価値観を感じていた。はやってきたものは興味をなくす。自分しかもっていないものに優越感を感じるなど。思考の中に常にある。
Q.堀井社長の成功の定義はどこにあるのか。背水の陣的に起業してしまうと、お金が回り始めると安心してしまう。IPOするとゴルフに行ってしまう。などある。成功の定義は違うところにあるように感じる。いつまでもゴールにたどり着けないかもしれない。
A.難しい質問。会社は事業計画があってそれに向かっていくのはやらざるを得ない。公開していこうというのも念頭においているので粛々とやっていく。それをすることが幸せなのか成功なのか、という点は、目標を持ってここまできたら悠々自適で、というような考えを持たなくなった。来ることが多くなって引き受けることが、自分の役どころだと思うようになった。ギラギラしなくなった。捕まえに行くということに喜びややりがいを感じる時代もあったが、始めはキャッチアップで自分の目標のために行動を起こしていく、これで一段ロケットで踏み出す。次は使命感というものを持ち出して、欲望の一段ロケットを捨てて、使命感の2段ロケットを出さなければならない。その次は好きだから。フルコミッションの世界では食えないという不安を抱えながら、楽に金儲けする方法もあった。それで失敗する人もいっぱいいる。その次は使命感。最後はノーリーズン。やること自体が楽しい、というようになるような気がする。

実行委員 桃井さん(GMBA2007)の閉会あいさつ

—感情に触れる"YES"を"あつく"で!涙ともに思いを次世代へ・・・—
堀井社長には、すばらしい講演を有難うございました。この中でも多くの感じるところがありました。
私が印象に残ったのは、感情に触れるYESをもらうということ。
この「あつくやろうじゃないか」のバトンをもらったときは、“あつすぎてバトンを落としたらあかんな”と感じていました。 第4回の今回は仕事としてやらなければならない、こなさなければならない、という気持ちになってしまっていました。 ...(泣)...
このままでいいのかというメールをもらって、その後実行委員の2007期生でディスカッションしました。
なぜこのイベントをするのか、理屈としては刺激しあえることなどがありますが、結局のところ来てくれる人のみなさんの思いがうれしくてここまでやってこれたのだと思います。
今はあたりまえのように授業に来ていますが、半年後にはなくなることになります。皆で集まっているこの空間・時間は今しかない。 イベントを継続することが目的ではなく、思いを次の世代へ継続していってほしい、そう思っています。
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参加者アンケートより

—今日受けた"あつい思い"がにじみ出る!—
●コミュニケーションスキルが本質的に最も重要であることを再度認識しました。論理だけではなく、感情的にもYESと言ってもらう=WinWinを築くコミュニケーションを心がけたいと思います。
●堀井社長の喋り方、考え方、全てが刺激がありました。特に「捨てる」という考え方と、五戒や使命に至る考え方が心に残りました。
●「あつい」思いをずっと持ち続けていきたい。
●感情を込めて「Yes」を言ってもらう努力をする。(H.P.Cを実践する) etc