佐藤潤子さん 評判・在校生の声

学生の声

経営に近い職場になり、
想いだけではついていけなくなった。

東京電力ホールディングス株式会社

経営企画ユニット 課長
グロービス経営大学院 2016年入学 在学中

佐藤潤子さん Junko Sato

※2016年10月掲載

佐藤潤子さんがMBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?

経営に近い職場になり、想いだけではついていけなくなった。
 東日本大震災で原子力事故という取り返しのつかない企業不祥事を起こし、仕事も家庭も環境が一変したことがきっかけです。
 震災直後はお客さま相談室に緊急配属となり、被災者さまや契約者さまからのお電話を24時間体制で受けていました。原子力事故だけでなく、計画停電でも広く社会の皆さまにご迷惑をおかけしたことは事実であり、私なりに1件1件、誠心誠意のお詫びと説明を重ねてきました。しかし、現実から逃げたいという感情がどうしても芽生え、「事故は会社が起こしたことで私には関係ない」「私個人は悪くない」と自分に言い聞かせていました。仕事に対するやりがいを見出せず、長らく思考停止状態だったと思います。
 そのような中、お客さま対応の最前線から経営企画部門に異動することに。そこで私はガツンと頭を殴られたような衝撃を受けました。数々の難題に立ち向かう同僚の姿勢は本当にたくましく、自分より若い仲間たちが信念を持って働く姿に、「己の甘さ」と「愚かさ」を知りました。
 「自分は悪くない」という他責の考え方はもうやめよう。そう思った瞬間に行動が変わりました。当事者意識をもち、リーダーとして会社をよくするために能動的に動かなければ、何一つ前進しません。ところが、徐々に問題が生じてきました。経営に近い職場になったことで考え方も飛び交う用語も難易度が増し、想いだけでは仕事についていけなくなったのです。はじめはインターネットで用語を調べたり、会社経営の書籍を購入して読んだりしましたが、目に見える効果を実感できませんでした。ビジネスの実践力を高めるためにはどうしたらよいか本気で悩み、過去に断念したMBA取得を決意しました。

なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?

今すぐ使える実践力が欲しかった。
 私はとにかく急いでいました。目の前に山積された課題をすぐに解決するには、MBAを取得する2年後に100の知識があるより1つでも2つでもいいから今すぐ使える実践力が欲しいと思っていました。
 働きながら夜間と土日で通学できるビジネススクールを候補として複数あげ、情報収集を始めました。もちろん老舗の大学付属のビジネススクールもいくつか含まれていました。
 グロービスの説明会に参加したのは、3校目だったと思います。まだ開学10年の大学院です。教室に案内され、堀学長のビデオメッセージで「皆さんは変わりたいと思っているから今日ここにいる。一緒に一歩を踏みだしましょう!」の言葉が自分の想いと一致し、涙が止まらなくなったことを鮮明に覚えています。その瞬間に「ここだ!」と思いました。
 説明会終了後の個別相談で、事務局の方から具体的な説明を受けました。その女性スタッフの誠実な対応と熱意に触れたことも、単科生として「クリティカル・シンキング」の受講を即決する後押しとなりました。

グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?

学びが血肉になっていることを実感できる。

 私にとっての魅力は3つあります。1つ目は、グロービスオリジナルのケースのほか、ハーバードなど世界各国のビジネススクールで使われているケースを通じて、さまざまな業界の経営課題解決の疑似体験ができることです。
 授業はディスカッション形式で進められます。1回のクラスは3時間なのですが、あっという間に過ぎます。授業を受ける前には、事前準備が必要です。ケースを読み、課題に対する自分なりの答えを出すのですが、主人公になりきって時代背景や事業環境に思いを巡らせます。この「なりきる」ということはなかなか難しく、十分に考えて授業に臨んだつもりでも、教員や仲間とのディスカッションを経ると自分に足りていない視点が次々と見えてきます。意思決定の本気度が足りないなと思うこともしばしばです。このような臨場感のある疑似体験を繰り返すことで、学びが血肉になっていることを実感します。
 2つ目は、グロービスにはビジネスの最前線を知る実務家教員が多くいることです。ビジネスの定石といわれる原理原則を、理論として説明するのではなく、実際のビジネスに落とし込みながら学びをリードしてくれるので納得感が得られます。
 さらに、3つ目として、学生をフォローしてくれる事務局スタッフの存在です。学生1人あたりのスタッフ数は世界屈指ではないでしょうか。まず授業の前には、各教室で学生を笑顔で出迎えてくれます。そして履修に関する相談や教育訓練給付金のような各種申請の対応はもちろん、学生が企画するイベントやクラブ活動まで、きめ細やかなサービスを提供し、学生を全力でサポートしてくれます。安心して学生生活を続けるためには、必要不可欠な要素だと思います。

出願するにあたっての懸念点はどのようなものでしたか?

家族への負担。自分本位のわがまま?と葛藤した。
 家族への負担がいちばんの懸念事項でした。出願は「自分本位のわがままではないか?」という思いと葛藤しました。子供たちは成長したものの、日々の食事や進路についての話し合いなど家族団らんの時間を心がけていたので、その時間が取りにくくなることが不安でした。
 「機が熟す」と言いますか、人生にはタイミングというものがあるのかもしれません。私はこれまでにMBAに興味を持ったことがこれまで3回ありました。1回目は大学4年の時。でも、進学せず東京電力に就職しました。2回目は、30代前半で本社へ異動し、現場と本社のギャップに戸惑った時。しかし、その時は幼い子ども3人の子育てと仕事の両立だけで手一杯。当時はオンラインプログラムもなく、学習や通学の時間を捻出することなどとてもできませんでした。
 そして今回、経営企画部門への異動によって想いが再燃したわけですが、ちょうど長男が大学に進学するタイミングと重なり、「親子で大学生になれたら嬉しい」という思いもありました。3度目の正直です。
 夫の全面協力のもと、私の学生生活はスタートしました。母親が学生になったことで、子どもたちも刺激があるようで、それまでは話題にもならなかった「経営学」の話をするようになりました。
グロービスの学生プロファイルの中で私は少し遅めのスタートかもしれませんが、私のライフスタイルでは今が最適だと思います。本科進学を許してくれた家族に心から感謝しています。

入学後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?

逃げも隠れもせず、素直に自分の「志」を語れるように。

 2016年度の新入生代表として、決意表明の場をいただいたことが、まさに私が一歩を踏み出す変曲点となりました。
 逃げも隠れもせず、恥じることもなく、素直に自分の「志」を語っていいんだよと多くの方々に背中を押してもらった気がしています。不遇だと思ったことが、巡り巡って自分自身の次の成長に繋がったり、一生を左右するようなメンターや仲間と巡り会えたり、思いかけず希望の業務ができる環境になったり、幸福な偶然が次々と起こっています。その一つひとつに心から素直に感謝したいと思うようになりました。
 仕事面では、他社事例や様々な業界に関する知識が増して、多面的に物事を捉えられるようになり、業務に対する恐怖感が減ってきました。モグラたたきのように一人でがむしゃらに仕事をこなすのではなく、「ヒト・モノ・カネ」の限られたリソースを、組織としていかに最適配分するかを一歩引いて考えられるようになりました。
 できるだけ周囲を巻き込めるよう、職位を問わず、職場でも議論する機会を積極的に持つようにしています。うまくいかないこともまだまだたくさんありますが、職場への感謝の気持ちを忘れず、自ら行動し続けたいと思います。

グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

選択を迷ったら「ワクワクする」ほうを選ぶことをお勧めします。
 私たちの生活は、日々選択の連続です。小さな選択もあれば大きな選択もあるでしょう。それらの意志決定は、一見すると無関係のようですが、無意識の中にも自分の判断軸や価値観によって取捨選択されているのだと思います。それらが幾重にも積み重なって現在の自分自身をかたち作っています。
その判断軸とは何か。何と何を大事にしたいと考えているのか――これは十人十色です。自分が判断する際の価値観に早く気づくことができれば、迷いが少なくなる分、意志決定が速くなり、仕事の効率も高まるでしょう。
 グロービスには、その価値観を見いだす「志」系という独自の科目領域があります。定量的に分析し解決を導き出せる科目とは異なり、自分自身とひたすら向き合う科目群です。
 今、グロービスへの出願を考えている方も、他にいくつかの選択肢をお持ちだと思います。もし選択を迷ったら、私は「ワクワクする」ほうを選ぶことをお勧めします。その「ワクワクする」という事実こそが、あなたの判断軸にマッチしている証拠だからです。どうしてワクワクしたのか、ご自身の判断軸や価値観の正体はグロービスに入学してからじっくり見つけていただきたいと思います。
 次々と進化するカリキュラム、経験豊富な教員陣、好奇心旺盛でアグレッシブな仲間たち。ワクワクさせ続けてくれるグロービスが、私は大好きです。
佐藤潤子さん ● Junko Sato

 グロービス経営大学院2016年入学、在学中。筑波大学理工学群卒業後、東京電力に入社。オール電化営業や省エネ提案などサービス業務に従事。震災後は経営企画部門でホールディング制導入に向けた組織改編を担当。仕事と家庭を両立する働き方を提案したエッセイで、2007年、社会経済生産性本部「第1回ワーク・ライフ・バランス大賞」優秀賞。高・大の3男あり。福島県福島市出身。

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