林剛右さん 評判・卒業生の声

学生の声

MBAという学位に価値はない。
実践力の強化がMBAのすべて。

新光ゴム工業株式会社

代表取締役
グロービス経営大学院 2013年入学 2016年卒業

林剛右さん Kosuke Hayashi

※2013年掲載・2016年更新

林剛右さんがMBA取得を考え始めたきっかけや動機は何でしょうか?

経営に携わる者として、足りないものが多すぎると感じた。
 2011年10月。約10年間働いていた企業を退職し、祖父が創業、父が社長(当時)の新光ゴム工業株式会社という同族企業へと転職しました。入社後すぐに常務取締役に就任。役員は社長と私しかいないため、常務といっても特定の守備範囲があるわけではなく、会社全体を見ることになりました。前職ではいち担当者として勤めており、担当範囲に特化した知識さえ持っていれば仕事をこなせていました。また、担当分野に関する研修やOJTも充実していました。前職で私が経験したのは、新製品量産のプロジェクト統括、工場の予算と製品原価管理のみで、会社全体の動きを把握し経営の舵を取るには知らないことが多すぎる状況でした。例えば、財務諸表を見てもそれが良い状態なのか判断がつかず、どこをどう見ればよいのかも分かりませんでした。部下から新しい設備を購入したいと要望があがっても、自信をもって判断できませんでした。また、それぞれ専門分野の異なる従業員たちをまとめるマネジメント手法も持ち合わせていませんでした。
 会社をより強い体質にし、従業員が安心して、夢を持って働ける会社にしたいという想いはありましたが、それを実現していくための武器を持っていなかったのです。その時に友人のアドバイスがあって検討を始めたのがMBAでした。「ヒト」「モノ」「カネ」を体系的にバランスよく学ぶことができるということで、まさに私の悩みを解決するものだと思い、まずは単科生としてグロービスのMBAに挑戦することにしたのです。

なぜグロービスのMBAを選択されたのでしょうか?

MBAという学位に価値はない。実践力の強化がMBAのすべて。

 出願にあたっては、いくつかのビジネススクールへ資料請求したり、オープンキャンパスへ参加したりしました。その中で最終的にグロービスを選択したのは、グロービスのオープンキャンパスで聞いた、「MBAという学位自体には価値はない」という言葉に胸を打たれたからです。MBAの価値は、「学んだことをビジネスの現場で実践できる学びがあるかどうかがすべて」ということです。それを言い切れるビジネススクールが、日本にどれだけあるのでしょうか。グロービスは、マネジメントの知識を身につける以上に、知識をどのように実務に紐付けるのかという実践力の強化に自信を持っていると感じました。私にとってMBAという看板は必要ありません。まさに「知識+実践力」こそが、私に必要なものだったのです。
 その後、単科生として3科目を受講しました。ディスカッション中心の授業は実践力を磨く格好の学びの場でした。

考え深める起点となる「知識」は、予め教科書を読み頭に入れておきます。その上で、予習ではケース(企業事例)を読み込み、与えられた課題に対して自分の考えをまとめておきます。授業では各々の考えを持ち寄って議論します。そうすることで、知識を使って考えを深める訓練ができますし、他の学生と議論することで異なる考え方を得ることができ、視野が広がっていくのです。授業の後に、もう一度自分の思考プロセスを振り返り、洗練・昇華させていくことで、実務で実践する準備が整うのです。
 グロービスは知識を得た上で、さらに実践力を求める人に向いているビジネススクールです。その分、予習と復習が大変なので、単にMBAという学位が欲しい人は、もっと楽なビジネススクールを選んだほうがよいかもしれませんね。

グロービスで学ぶ魅力は何でしょうか?

豊富な実務経験を有する教員の授業は、企業経営に直結する学びに溢れている。

 グロービスの魅力はいくつもありますが、ここでは「実務経験豊富な教員陣」と「モチベーションの高い学生との絆」についてお話したいと思います。
 グロービスの教員は、教員であると同時にコンサルタントをされている方や会社の役員を担っているといった実務家がほとんどです。実務家だからこそ、知識を得るだけにとどまらず、会社運営の苦しみや成功・失敗事例など、生々しい現場の話を聞くことができるのです。自身の経験を交えつつ、「経営理論を使って、どのように意思決定していくのか」を議論しながら授業は進みます。ビジネスとは、将来を読むもの。正しい知識を備え、論理的に正しく考えても、未来は読み切れない部分が常にあるものです。実務家教員からの、知識や経営理論を超えた豊富な経験から生まれるアドバイスは、企業経営に直結する内容にいつも溢れていました。
 もうひとつの魅力は、高い成長意欲と志を持った仲間との絆を得ることができることです。私はビジネスとは、結局最後は人脈に影響受ける部分が大きいと思っています。例えば、何か新規事業を始める際、その分野に詳しい仲間がいれば、自分で調べる際とは比べものにならない価値のある情報が得られる可能性が高まります。また、その人をヘッドハンティングできるかもしれませんし、その人にその分野で信頼できる実務経験者を紹介してもらえるかもしれません。もちろんそうした下心があって友人になるわけではないのですが、高い成長意欲と志を持ち、かつビジネスリテラシーの高い人たちと仲間になれるグロービスという場は、私にとってとても価値のある財産となりました。

卒業後、仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?

マクロ視点とミクロ視点を自由に行き来できるように。
 幅広い視野で物事を俯瞰し、押さえるべきポイントを見出すことができるようになったことで、実行力が上がったと感じています。
 例えば、経営戦略を検討する際には、マクロの視点からお客様のニーズ、競合のポジション、自社の競争力などを分析し、方向性を決定します。この時点で今までならば「いい戦略ができた。さあがんばろう!」となっていたのですが、実はそれだけでは不十分なんですよね。戦略を実現するには、社内のスタッフにもそれを実行できる能力が必要となりますし、何より、自ら取り組んでいこうという前向きな気持ちをもってもらわなければならない。スタッフ一人ひとりの顔を思い浮かべながら、そのためには何をすればいいか・・・というように、一転してミクロの視点でも仕掛けを考えるようになりました。人事評価制度を利用して、表彰によってモチベーションをあげるといったオフィシャルなものから、社員合宿で夜通し語り合うなど個人としての交流まで。もちろん、「ヒト」に関してだけではなく、「モノ(設備)」や「カネ」も同様に、押さえるべきポイントを見極め、マクロとミクロの視点を行き来する癖がついてきたと感じます。
 「マクロの視点」で俯瞰し、必要なポイントを意識することはまさにMBAで学ぶべきことですが、実行する際に同時に必要となってくる、「ミクロの視点」で考える各種の仕掛けは、在学中に学んだ様々なケースやクラスメイトとの議論を通じて得た経験がヒントになっていることが多いのです。白紙の状態からではなかなか思いつかないことも、在学中に得た多くのインプットを組み合わせて、さらに自社向けにカスタマイズしていくことで、実行力・実現力が向上していると日々感じています。

グロービスへの出願を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

学ぶこと、成長することを楽しめる人はぜひグロービスへ。

 グロービスの授業は、ケース(企業事例)を使ったディスカッション形式を基本としています。知識と経験を駆使しながらケースを分析し、経営者の目線で根拠を持って意思決定を下していきます。グロービスで取り組む課題は、受験勉強のように知識を問われたり、計算問題のような100%正しい答えが用意された課題ではありません。実際の経営と同じように、不確実な将来に向けての意思決定を下していくものです。ゆえに、確実な根拠を有した絶対的に正しい回答がない課題ばかりです。考えれば考えるほど新たな課題が見え、検討するべき点が生まれ、再検討を余儀なくされる場合も多々あります。しかし、時間をかけた分だけ多くのことを学べるので、学ぶことがどんどん楽しくなっていきます。
 皆さんもケースに取り組む際には、単に課題に答えればよいと考えるのではなく、経営者として一段高い視点から分析し、論理を構築し、経営判断を下すトレーニングを積んでいただきたいと思います。そうした練習を繰り返すことで、初めてビジネスで使える生きた知識=実践力が身につくと思います。そこまでいくには時間もかかりますが、得るものはとてつもなく大きいものです。ぜひ、毎回の授業を楽しんでください。学ぶこと、成長することを楽しめる人は、ぜひグロービスに入学してもらいたいと思います。

林剛右さん ● Kosuke Hayashi

 グロービス経営大学院2013年入学、2016年卒業。カリフォルニア州立大学フラトン校経営学部卒業の後、アイシン精機株式会社にて生産管理業務に従事。新製品の開発~量産準備プロジェクト統括を担当。その後、工場予算、製品原価を経験し、2011年10月より新光ゴム工業株式会社へ転職。2013年4月より代表取締役社長に就任。グロービスで学んだ、「ヒト」「モノ」「カネ」「志」の中でも特に「ヒト」を考えた経営を意識している。

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