ネットワーク・人脈活用事例 P.G.C.D.

MBA取得後のキャリアと成果

「グロービスで出会った仲間と共に、世界で勝負できるプレミアムブランドを創造する。」

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

ビジネススクールで出会った仲間同士で最高のブランドを創り、株式上場を目指す。
株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.)は、グロービスMBAの卒業生の野田さんが代表取締役を務め、その志に共鳴した同じ卒業生の仲間3名が集結して経営している化粧品製造・販売メーカーです。(3名は角野さん、村上さん、内片さん)
石鹸、化粧水をはじめとしたスキンケアアイテムを扱い、2013年には「グッドデザイン賞 金賞」など、国内・海外で4つの主要な賞を受賞。世界で勝負できるプレミアムブランドを創造するべく成長の道を着実に歩まれています。マーケティングが成功を左右する化粧品分野において、いかにその力を高めていったのか。ビジネス・スクールで出会った仲間同士はどのように共鳴していったのか。志で繋がる仲間と働く様子はどのような雰囲気なのか。グロービスでの学びを最大限活用する4名にお話を伺いました。
※所属企業、肩書きはインタビュー当時のもの

皆さんの現在の業務、入社のきっかけを教えてください。

気がつくと同じ船に乗っていた。

角野/

取締役COOという役職で、野田と共に経営執行全般を担っています。具体的には、経営企画、経理財務、人事総務、オペレーションを統括しています。入社の経緯は、一言でいうと「同じ船に乗ろう」です。野田とは同期入学で、彼の第一印象は「MBAスクールに似つかわしくない雰囲気の人」でした。僕とは違う世界で生きてきた雰囲気なのに何故か気が合い、卒業までの約2年間、仕事、人生について語り合い、お互いの理解者となっていました。野田との会話は常に刺激的で、自分が忘れかけていた大切な価値観を再認識する事が多く、話すほどに彼に共感する自分がいて、「野田の描く未来を一緒に作るために同じ船に乗ろう」という気持ちで入社しました。

転職してからの本音でいうと、想像以上に大変でした(笑)。入社前、きっと多くの課題が山積しているだろうと想像はしてましたが、現状把握をすると予想通りというか予想以上で、もう、これは本当に組織と言えるのか?登記されている以上は法人だよね?と、自問自答するほどでした(笑)。というのも前職は、内部統制やCSRなどで数々の受賞歴のあるオムロンでしたから、さすがにそのGAPが凄かった。でも、任された以上はやるしかないなと。まず、経営管理のシステムを作ろう、2017年の上場を見据えて、残すべきフィロソフィは残しながらも、やらなくてはいけない事はフルコミットしてやり遂げようと覚悟を決めました。それが僕の役割というか、ミッションです。

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

内片/

マーケティングセールス部長という立場で既存顧客の皆さん向けの施策を担当する一方で、商品企画開発部長も兼務しています。入社のきっかけは、角野から石鹸をプレゼントされた事ですね。私は大手外資系化粧品のマーケティング経験があり、かつそのブランドの愛用者で、スキンケアを変える気持ちはありませんでした。最初は期待せず、軽い気持ちでサンプルの石鹸を使ったら感動してしまったんです。「なんてこのブランドは美しいのだろう。この石鹸はもっと知ってもらう価値がある。もっと多くの人を綺麗にできる。」と新たな使命感を感じている自分がいました。私は、外資系化粧品会社の時も、お客様が美しくなる事で社会貢献をしていると誇りに思っていましたが、このブランドに関わる事で、さらに社会貢献ができると思ったのが入社のきっかけです。今思えば、角野の思惑にはめられていたのだと思います。(笑)

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

村上/

マーケティングセールス部長として、新規顧客獲得をはじめ、マーケティング全体の数値管理をWEBコミュニケーション部長も兼務しながら、運用管理業務全般に携わっています。入社のきっかけは直接的には、角野ですね。実は、野田に対しては第一印象があまり良くなく、過去、野田に「サンプル下さい」と言ったら「サンプルはありません。買ってください!」と冷たく言われ、気まずく会話が終わりました(笑)。今となっては笑い話です。
それからちょうど1年後です。「企業の理念と社会的価値」というクラスで一緒になり、野田が商品と会社への愛情を深く語る場面に出会い、「(野田を)誤解していたかもしれない」と心が動いてしまい、商品を購入。使用すると商品力の高さに魅了され、気がついたらロイヤルユーザーでした。

私は、ネットイヤーグループ、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、楽天など数社でWEB マーケティングに携わっていました。自分のキャリアを通じて「本当に自分が好きになれる商品、心から人に勧めたいと思えるものを世の中に広めたい」という気持ちがありました。そんな時、角野から誘いを受けて、P.G.C.D.という自分が愛するブランドを広めていける事は、マーケティングを職業とする自分にとって、幸せな事だと気がついたんです。あと、私は個性の強い社長の下で働く事が多く、良くも悪くも会社は社長で変わると思っていました。なので、転職に3つ理由があるとしたら、「商品がいい」「社長が魅力的」「自分が役に立てる予感」これらが揃って入社に至りました。

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

一緒にワクワクしてくれる、プロフェッショナルな人財を仲間にしたかった。

角野/

採用の思惑はありましたよ、もちろん(笑)。僕の最初の肩書は「経営企画室長」。要するに、組織全体を見て、中長期的な経営課題があればそれを解決する役目です。経営資源の3要素は、「人財(ヒト)」「商品(モノ)」「資金(カネ)」といいますが、当時は会社を見渡しても「商品」しかなくて(笑)。カネもいるけど、まずはヒト、採用だろう、と。じゃあ誰を船に乗せるのか?を野田と考えた時に、「リアル店舗を持たないビジネスにおいて、経営上もっとも必要な事は、高いマーケティングスキルを持ったミドルマネジメント層を迎え入れ、成長を加速させる事だ」と思い、決断しました。ただ、ベンチャーにとって採用活動は想像以上に大変で、とにかく真剣でした。手あたり次第声をかけるというよりは、自社製品を愛してくれて、プロフェッショナル意識が高く、スキルを持って夢を実現する推進力のある人財にこだわって、今の組織に大きな刺激を入れるのだという使命感で活動しつづけました。結果として、意中の二人に入社いただけた事に感謝をしています。本当にありがとう。(笑)

野田/

僕にない才能を持った最強の仲間が、安定性も約束できない会社に集まってくれた事に心から感謝です。一緒にアドベンチャーできる仲間と「これしたい、あれしたい」って話ができるのって幸せな事です。角野は私の意見に時々渋い顔しますけどね(笑)。

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グロービスでの学びがどう役立っているか?

全てを使っているとしか言いようがない。

内片/

前の会社でもグロービスの学びが実践で活きていると思っていましたが、今の会社に転職してからの方が、より学びと実践が一体になっていると感じますね。フレームワークを使い事実を整理し、過去の経験と照らし合わせ、ベストな判断を行っていく。特に大企業出身の自分にとっては、ベンチャー企業は未知の世界で「ベンチャーマネジメント」という科目での学びは、ステージに応じてめまぐるしく重点的に考えるべき点が変わっていくベンチャー特有の実践的な経営を理解する上で役立っており、日々実業の中で整理しながら使っています。

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

村上/

本当に全て使っています。私、自分で会社を経営していた時代があるんですが、体系的に学ぶほどに、経営の全体像を知らずに経営していた事に気がついたんですよね。そして、知識のインプットだけでなく、ケースメソッドで経営判断の意思決定をこれでもかと言うほどに繰り返し考えていく事で、思考の軸が明確になるんです。そして学びを実務で実践する事で、さらに自分の力になっていくのを感じますね。だから、今、組織の課題に直面しても全然動じないんですよ。無いものは自分たちで作っていけばいいや。解決策って絶対あるだろうって、作り方がわかるんですよ。そう思える自分を、グロービスで作れたなと。

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

角野/

全てを使っているとしか言いようがないですね。入社した時に、野田から「2ヶ月で事業計画を作って資金調達に回るぞ」って言われて、茫然(笑)。これって、つまりは従来のビジネスモデルを理解し、何が足りないのかを考えて、新たに必要な戦略や計画を作って、金融機関を回るって事です。正直戸惑いました。前職で事業企画に携わっていましたが、銀行出身でもベンチャーキャピタルの人でもなくて、自分には未経験の領域です。あるのはグロービスMBAで学んだ、アカウンティングとファイナンスの知識のみ。でも、やるしかない。改めて、知識を理解するだけでは足りなくて、行動してみて血肉化しないといけないと痛感しました。だから、学んだ事は全て使いました。大変な経験でしたが、野田には心から感謝しています。一緒に学んだ仲間だからって、正直ここまで経営の根幹を任せてもらえるとは思ってもいなかった。だから感動したし、共感した。責任を感じたから、なんとかやってこられたし、これからもやっていけるのだと思います。僕が今の立場でなんとか会社の舵を取れているのは、グロービスで学んだから、仲間に出会えたからです。

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野田さんにとって、グロービスとはなにか?

「考え方」「仲間」「人間力」をくれた場所、それがグロービス。

野田/

正直、期待していませんでした。だって本当にこんな事業を共に経営する関係を築けるなんて想像もしてませんでした。最初は、MBAに憧れる部分と、経営を学ばなければという2つの気持ちが強かったから、仲間を作る事は目的ではなかったんです。とにかく、自分に足りない事を取り入れるという事に一生懸命だった。でも、自分とは違う視点を持った仲間と出会い、議論を繰り返し、切磋琢磨していくと、実はとても深い関係ができるものなんです。グロービスが無ければ、出会うはずのない仲間ですし表面的ではなく、深く共感しあえるというのは、共に志を醸成できるここでしか無い出会いだと感じます。

あと僕としては自覚はないけど、「野田はハリネズミから、丸坊主に変わった」って言われる事があって(笑)。入学当時は、相手を否定するつもりはなく、純粋に「なんで?」と思う事を素直に質問すると驚かれる、その連続だった気がします。僕、P.G.C.D.しか知らないんですよ。だから、他の企業を知れるという意味でもグロービスで学ぶ事、語り合う事全てが新鮮でした。今振り返ると、基本的な軸はそのままに、自分が知らない領域を知れた事で、考えが及ばなかった事が考えられるようになり、結果、行動や発言が変わったり、社員に対する理解やコミュニケーションスタイルが変化したのかもしれません。

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

皆さんから野田さんへ一言お願いします。

ビジョンを持ったリーダーと未来を創造する。

角野/

出会ってから3年経ち、野田の醸し出すオーラは劇的に変化したわけですが、ここまで一貫した発言をする人に出会った事がないんですよ。そんな人は中々いないし、ビジョンをしっかり持った、本当の意味のリーダーだと思っています。だから時に欠点として指摘される類の事は、野田にとっては、どうでもいい話なんですよ。リーダーとして天性のモノを持っている。だから僕は惹き込まれたし、彼がイメージするビジョンを実現するため、しっかり支えて未来を創りたい。

内片/

一貫したビジョンを持ちつつも、人間味溢れる人ですね。当社の試練の時期の話を聞く時は、社長の会社への想いとか、素の姿が伝わってきて、なんか惹かれてしまう自分がいて、だから無理を言われても、私も逃げられないですよね(笑)。なにより、野田が描く未来はビジネスとしての面白さがあってワクワクします。

村上/

商品を初めて使った時、「これは、化粧品のアップルになれる!」って思ったんです。デザインと商品に対するこだわり、それを追求する姿勢は、ビジョナリーで、イノベイティブで、ある意味ジョブズのようなリーダー。でも、100%ジョブズだと、ちょっと社員は困ります(笑)。当社が残すべきこだわりは決して捨てず、世界に「新しい当り前」を提供していけるのが野田だと思っています。

野田/

ありがたいですね。僕は出来ない事がいっぱいあります。でも、僕は、P.G.C.D.というブランドが、世の中の人から憧れと尊敬を得て、世界で勝負できるようにするまで、一人になろうとも逃げずにやり遂げる。そこは裏切らないし、諦めない。だから、信じてくれる仲間がいる限り、僕はそこをやり続ける事を約束します。

最後に、P.G.C.D.の未来を教えてください。

2017年にはIPO(上場)を目指し、
日本発のベンチャー企業が、必ず世界で勝負できるプレミアムブランドになる。

角野/

2013年は、国内・海外で4つのアワードを受賞しました。これまでP.G.C.D.がこだわりを持って大事にしてきた「お客様の満足度」「高い品質への自信」「お客様にワクワクして頂くためのエモーショナルなWEBサイト(店舗)」「P.G.C.D.の価値観」を総合的に外部から評価いただけたという事で、愛されるブランドに育っているのだと実感でき、嬉しい限りです。これからが楽しみでなりません。

村上/

一つ目の受賞が「’13 Yahoo! BEAUTY あなたが選ぶ通販コスメ大賞」です。3部門で各種アイテムが入賞し、これは顧客満足度の高さだと思っています。二つ目は、「第一回JWSDA WEB SOLUTION DESIGN AWARD」です。優れたWEBサイトを表彰する賞での優秀賞受賞は、店舗としての、P.G.C.D. WEB サイトへの高い評価だと思います。三つ目が「ヴィクトワールドゥラボーテ賞」です。美容界のオスカーとも異名を持つアワードで、フランスでコスメ大賞を受賞したわけです。これは単にプロダクトの機能とか性能ではなく「“洗う”という美しくなるための習慣」を評価されたというのは大きかったなと。実はフランスは石鹸の発祥の地ではあるけれど、石鹸を泡立てて顔を洗う習慣はありません。そこで「習慣を売る」という私たちのフィロソフィが商品を通じて評価されたと思うと感動もひとしおです。

野田/

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン

自分たちでも驚いたのは四つ目の「グッドデザイン賞 金賞」。これは3400件の中から、20社のみに与えられる賞で、倍率170倍、受賞確率0.05%という中での快挙です。SONY、SAMSUNG、TOYOTA、と世界に影響力を持つブランドが受賞する中、P.G.C.D.という日本のベンチャーが肩を並べられた事に勇気を頂きました。日本のベンチャーがデザインという無形なものに本気で取り組み、デザイン力、クリエイティブ力を強みに世界で勝負できるプレミアムブランドを生み出す。それが、我々が目指している事です。年内には、フランスを中心にヨーロッパでの販売を開始し、アジアの英語圏でも販売開始予定です。

現在の売り上げは10億程度ですが、今回の4冠受賞をきっかけに成長を加速させ、2017年には50億を目標にIPO(株式上場)、2019年には100億、2029年には1000億、その先の6000億を超えるブランドにしたい。「僕らには伸び代しかない」そう思うと、目指す目標の高さにワクワクします。僕たちは、ブランドと会社を強くする事で、お客様と社会に貢献する存在になれると思っています。

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